健診と検診の違いとは? – 病院の検査の基礎知識

 
(引用文~)

年に1回実施される定期健康診断は「常時雇用している人」が対象となっていますが、正社員だけでなく、パートやアルバイトでも1週間の所定労働時間が同種の業務を行う正社員の3/4以上となる場合は対象となります。職場ではそのほかにも、新規雇用者、海外 …

混同して使用されることも多い「健診」と「検診」の違いとは?

「健診」とは、健康診断のことを意味し、健康であるか否かを確かめるものです。つまり、その確認をするために、「病気の危険因子」があるか否かを見ていくものであり、そもそも「特定の病気」を発見していくものではありません。

もし、健診の結果、問題なければそれは当然いいことであり、その健診は有効だったということになります。受診率を上げ、その結果、健康な人が多くなれば、それに越したことはないわけです。

しかし、運悪く病気の危険因子が見つかり、リスクがあると判明した場合には、生活習慣を改善して健康管理に努めなければなりません。予防医学には病気の発生そのものを予防する「一次予防」の段階がありますが、健診はこの一次予防とリンクすると考えられます。ちなみに人間ドックもこの健診に含まれます。

一方、「検診」は、特定の病気を早期に発見し、早期に治療することを目的としています。つまり、予防医学の「二次予防」にあたるもので、健診とは目的が大きく異なります。例えば、乳がん検診子宮頸がん検診などの「がん検診」は、検診の代表例として挙げられます。

ちなみに厚生労働省が公表している「国民生活基礎調査(3年に1度実施)」のデータを基に、国立がん研究センターがまとめた各種がん検診の受診率(2013年)を見てみると、「胃がん39.6%」「肺がん42.3%」「大腸がん37.9%」「子宮頸がん42.1%」「乳がん43.4%」のなっており、自治体による検診の無料クーポンの配布、厚生労働省による啓発活動の成果もあってか、ようやく平均で40%台に到達しました。

健診の種類のその実施目的

健康診断は法律で実施が義務付けられているものと、任意で行うものに分類できます。前者の代表は、40~74歳の公的医療保険加入者を対象とする特定健診(特定健康診査)をはじめ、学校健診、職場健診などがあります。任意で行う健康診断としては、人間ドック脳ドックが挙げられます。

腹囲85cm以上の男性は注意!特定健診・保健指導
生活習慣病対策では、発症リスクの高い人を健診で早めに発見し、生活習慣の改善に向けた取り組みを早い段階でスタートすることで生活習慣病を予防することが大切です。その目的のために高齢者医療確保法に基づいて、平成20年に導入されたのが「特定健診」です。なかでもメタボリックシンドロームとその予備軍の早期発見を重視した検査項目となっているのが大きな特徴です。

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満と高血糖、脂質異常、高血圧が合併した状態で、放置していると動脈硬化が促進し、最終的には心筋梗塞や狭心症、脳卒中などを引き起こす危険があります。腹囲、中性脂肪コレステロール空腹時血糖血圧測定などの検査の結果、生活習慣病の予備軍と判定された場合、その対象者の発症リスクに合わせて、医師や保健士、管理栄養士などが食生活や運動週間についてのアドバイスを行う「特定保健指導」が実施されます。

特定健診の対象者には、現在加入して、健康保険証を受け取っている機関である医療保険者から、「特定健康診査受診表」と「特定保健指導利用券」が、受診先の健診機関の案内とあわせて郵送されてきます。健診を受けて生活習慣病の予防することは、現在の健康状態を確認し、将来の病気を予防することにもなりますので、必ず受診しましょう。

職場健診
企業の従業員などを対象に、事業主が費用を負担する形で行う健康診断のことで、労働安全衛生法でその実施が定められています。同法では、健診の結果を必ず本人に通知して、個人票に記録して5年間保存することを求めています。

年に1回実施される定期健康診断は「常時雇用している人」が対象となっていますが、正社員だけでなく、パートやアルバイトでも1週間の所定労働時間が同種の業務を行う正社員の3/4以上となる場合は対象となります。職場ではそのほかにも、新規雇用者、海外派遣予定者、6ヶ月以上の海外派遣からの帰国者を対象に行う健診などが実施されています。

学校健診
学校保健安全法でその実施が定められており、身長、体重、栄養状態、視力聴力、目の疾患・耳鼻咽頭の疾患・皮膚疾患・心臓疾患などの有無などを調べます。上記の職場健診と実施時期が重なるので、健診センターや医療機関は健診アルバイトの医師募集を行って繁忙期に対応しています。女性の受診者への配慮から、女性医師を積極的に募集している施設が多いのが近年の特徴です。

人間ドック
自覚症状に関係なく病院や健診センターで、身体各部位の検査を受けて、臓器の異常や病気の有無を調べる一種の健康診断です。中高年の方は年1回、2年に1回などの定期的な間隔で受診する人が増えています。人間ドックは任意での受診となるため、費用はすべて自己負担となります。

【社会】健診「合格」40歳以上は17%…健保連調査

daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1467764770/

2016/07/06 – 40歳以上のサラリーマンで、血圧や肝機能など健康診断の主要4項目が全て「基準値範囲内」の人はわずか2割にも満たないことが、健康保険組合連合会( ….. こうした事実関係が出来てしまうと生命保険の加入とか面倒臭くなるだけだろ。

40歳以上のサラリーマンで、血圧や肝機能など健康診断の主要4項目が全て「基準値範囲内」の人はわずか2割にも満たないことが、健康保険組合連合会(健保連)の調査でわかった。

健保連は、食事や運動など生活習慣の見直しによる改善を呼びかけている。

健保組合は、大企業の会社員や家族約3000万人が加入している。このうち、433組合に加入する40~74歳の会社員270万4234人について、2014年度の血圧、脂質、血糖、肝機能のデータを調べた。

その結果、4項目全て基準値範囲内の人は約45万人で全体の17%しかいなかった。半数にあたる約136万人は、1項目以上が「医療機関の受診を勧める数値」となっていた。「受診は必要ないが保健指導が必要な数値」の人は約89万人(33%)いた。

一般定期健康診断の検査項目

一般健康診断

(1) 既往歴及び業務歴の調査 ●医師の判断により省略等が可能な項目

  • 身長:20歳以上
  • 聴力:聴力検査は1000及び4000Hzの純音を用いて、オージオメーターで検査する必要がありますが、45歳未満の方(35・40歳を除く)については、他の検査方法に代えることができます。
  • 胸部エックス線検査:40歳未満の労働者で、20歳、25歳、30歳及び35歳に該当しない労働者については、医師が必要でないと認める注)とき、胸部エックス線検査を省略することができます。
  • 喀痰検査:胸部エックス線検査で病変の発見されないもの等。上記胸部エックス線検査省略基準。
  • (6)~(11)の検査:40歳未満の者(35歳を除く)
  • 尿中の糖:血糖検査実施時

●雇入れ時の健康診断は、一般健康診断と同じ検査項目ですが、検査項目の省略は認められません。また、喀痰検査は不要です。

(2) 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
(3) 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
(4) 胸部エックス線検査及び喀痰検査
(5) 血圧の測定
(6) 貧血検査(赤血球数、血色素量)
(7) 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
(8) 血中脂質検査
(LDLコレステロール)
(HDLコレステロール)
(トリグリセライド)
(9) 血糖検査
(10) 心電図検査(安静時心電図検査)
(11) 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)

 

注)「医師が必要でないと認める」とは、胸部エックス線検査にあっては、呼吸器疾患等に係る自覚症状及び他覚症状、既往歴を勘案し、医師が総合的に判断することをいいます。したがって、胸部エックス線検査の省略については年齢などにより機械的に決定されるものではないことに留意してください。

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