アメリカ暮らしのおすすめダイエット術(腸内洗浄・断食編
腸を温水で洗浄してスッキリと体質改善「腸内洗浄」
便を取ってやせやすい身体に
ダイエットに悩む人は便秘に悩んでいる人も多いはず。ハンティントンビーチで開業するYMCクリニックでは、訪れる人の80パーセントは減量と便秘解消が目的だ。コロン・ハイドロセラピーは腸に温水を流して洗浄し、腸にたまった宿便を取ること。これにより、新陳代謝を活発にし、やせやすい体質を作ることができる。つまり、宿便取りイコール減量ではなく、腸をきれいに”リセット”することをきっかけに、食事や運動などの生活習慣を改善し、減量も可能になるということ。
同クリニックでは、長い目で見て健康的にやせて、リバウンドしないことを目指しているため、無理な断食はすすめない。普段の食事を徐々にコントロールして、脳が「やっていけるな」と判断し、やせる体質になるよう慣らしていく。同クリニックでは、個人に合わせて腸洗浄のスケジュールを立て、食事などのアドバイスも行っている。
宿便とは1.5メートルの大腸の壁にたまった古い便。未消化の状態で何日も残った食物が、37℃もある体内にずっと溜め込まれているということは、真夏の炎天下に生ゴミをずっと放置しているのと同じ。これが腐敗して、毒素と活性酸素が発生し、吹き出物やアトピー、アレルギーを起こすだけでなく、頭痛や倦怠感、肩こりを生じさせ、肝機能にも負担をかけるため、ガン細胞を発生させるとも言われている。腸は健康維持にとても大切なものなのだ。
お腹はぺッタンコ全身に広がる爽快感
便秘でなくても腸壁には古い便が付着していると聞いて、記者もこの腸洗浄に挑戦することに。まずは個室の待合室でハーブティーを飲んでリラックス。後ろ開きのスモックに着替えると、クラシック音楽の流れる治療室へ。セラピストの先生が、ベッドの横に設置された機械を説明してくれる。
「この機械で水圧を調節し、腸に温水を出し入れします。このガラス管を便が流れていきます」と先生。専用台に横たわり毛布をかけてもらうと、先生が使い捨てのチューブを静かに挿入。ひざを立てて仰向けになると、先生が温水を腸に入れ始める。「はい、もういっぱいです」と言うと、お湯は逆流。チューブとガラス管を溶けた便が流れていく。便秘じゃなくても宿便はあったのだ。臭わないのが不思議なくらい。治療の間、先生がしてくれるお腹のマッサージがまた気持ち良い。
最初は明るい色の便が次第に濃いものに。一緒に腸にたまっていたガスも出て行く。「ぜん動運動がとてもいい腸のようですね」とほめられた記者でも、どんぶり2杯分は出た。肉食中心で便秘がち、不規則な生活をしている人だと、粘着性のある茶褐色の便がどろどろ出るそうだ。
40分間の治療が終了。ビタミンとミネラル入りジュースを飲んで休憩していると、便意を催し、3度もトイレへ。1人当たり1時間半ほど確保されているので、ゆっくりできる。その人の状態に合わせ、治療にもっと時間をかけることもある。
身体がピュアになったような爽快感。お腹もへこんだ。「この状態を保ちたい」、腸洗浄を行った後は誰もがそう思うはず。最初のプログラムが終了したら、生活習慣を改善すると共に、数カ月ごとに洗浄すれば腸の健康を最大限に保つことができるそうだ。
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☎ 714-894-8200
自然の中で腸を大掃除「断食合宿」
みんなでやれば怖くない! 自然の中で腸を大掃除
◉ 断食合宿
完全食と言われる玄米を発酵させて栄養価を高めた「玄米酵素ハイ・ゲンキ」は、日本で開発されたもの。この北米総代理店では、日本からの講師を招き、1年に1度、玄米酵素を使った断食合宿を行っている。
「断食は腸のみならず内臓全体を休めて機能を回復させ、古い便や不要な脂肪・老廃物を排泄すると共に、精神の休養と強化、自己治癒力の向上も望めます」と同代理店の中村恭子さん。腸をきれいにすることで、血液をきれいにする効果もあるそうだ。「断食は1人ではなかなかできないもの。ここ2年、20名ほどの参加者を募り、泊りがけの断食合宿を開催しています」と中村さん。一昨年はサンペドロで1泊2日し、昨年は2泊3日でレイク・エルシノワまでバス旅行を行った。
合宿では、専門の講師による指導のもと、玄米酵素と補食の玄米粥や野菜の味噌汁、豆乳などをとる。さらに、中国の体操や呼吸法の指導、また笑いの練習なども行い、個別の健康相談の時間も設けられている。大自然の中での合宿は、心身共にリフレッシュされるということも好評のようだ。
参加者からは「断食も思ったよりも苦にならず、良い体験をした」「食生活の改善がいかに大切か教えられた」などの声が寄せられている。
「この体験をもとに、1カ月に1回は自分で断食をされることをすすめています」(中村さん)。なお、今年も秋に開催する予定とのことだ。
☎ 562-908-2456
※このページは「ライトハウス・ロサンゼルス版 2005年6月16日号」掲載の情報を基に作成しています。最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。