2016NHKキラーストレス

キラーストレス

NHKスペシャル キラーストレス 第1回

NHKスペシャル キラーストレス 第2回

    1. 2016NHKキラーストレス

      • 9 か月前
      • 視聴回数 30,161 回
      説明.
    2. 11:02

      NHKスペシャル「キラーストレス」1-1

      • 9 か月前
      • 視聴回数 2,305 回
      2016.6.18にNHK総合(21:00~)放送された NHKスペシャルの「キラーストレス」の1回目。 1-1.
    3. 54:54

      〔NHKスペシャル〕キラーストレス 第2回 ストレスから脳を守れ

      • 2 か月前
      • 視聴回数 6,430 回
      最新科学で迫るストレス対処法~ ストレスから心と体をどう守るか コーピングとマインドフルネス. NHKスペシャル 2016年6月19日 160619 …
    4. 51:51

      NHKスペシャル キラーストレス 第1回

      • 6 か月前
      • 視聴回数 2,195 回
      NHKスペシャル 6月18日 160618 NHKスペシャル キラーストレス 第1回 あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 2016年6月18日 【番組 …
    5. 57:48

      NHKスペシャル キラーストレス 第2回

      • 6 か月前
      • 視聴回数 6,224 回
      NHKスペシャル 2016年6月19日 160619 内容:キラーストレス 第2回 ストレスから脳を守れ 最新科学で迫る対処法 出演:林修、小島 …
    6. 49:00

      キラーストレス 2「ストレスから脳を守れ ~最新科学で迫る対処法~」 NHKスペシャル 20160619

      • 5 か月前
      • 視聴回数 3,052 回
      NHKスペシャル シリーズ キラーストレス 第2回http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160619 <引用ここから> 私たち …
    7. 49:00

      キラーストレス 1「あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 ~こうして命を守れ~」 NHKスペシャル 20160618

      • 5 か月前
      • 視聴回数 932 回
      NHKスペシャル シリーズ キラーストレス 第1回http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160618 <引用ここから> 激動 …
    8. 8:45

      NHKスペシャル「キラーストレス」1-5

      • 9 か月前
      • 視聴回数 1,023 回
      2016.6.18NHK総合(21:00~)で放送された NHKスペシャル「キラーストレス」1回目。 1-5.
    9. 9:17

      NHKスペシャル「キラーストレス」1-2

      • 9 か月前
      • 視聴回数 1,480 回
      2016.6.18NHK総合(21:00~)で放送された NHKスペシャル「キラーストレス」1回目。 1-2.
    10. 49:00

      キラーストレス 2「ストレスから脳を守れ ~最新科学で迫る対処法~」 NHKスペシャル 20160619

      • 2 か月前
      • 視聴回数 474 回
      脳のはなしカテゴリーマップ https://www.mindmeister.com/ja/692491342/_NHKスペシャル シリーズ キラーストレス 第2回 …
    11. 10:04

      NHKスペシャル「キラーストレス」1-3

      • 9 か月前
      • 視聴回数 896 回
      2016.6.18NHK総合(21:00~)で放送された NHKスペシャル「キラーストレス」1回目。 1-3.
    12. 1:26:58

      NHKスペシャル キラーストレス 第2回

      • 5 か月前
      • 視聴回数 539 回
      NHKスペシャル 6月19日 160619 番組内容:キラーストレス 第2回!ストレスから脳を守れ 最新科学で迫る対処法 出演:林修、小島 …
    13. 48:24

      NHKスペシャル キラーストレス 第1回 あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 動画 2016年6月18日

      • 8 か月前
      • 視聴回数 401 回
      NHKスペシャル 6月18日 160618 NHKスペシャル キラーストレス 第1回 あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 2016年6月18日 【番組 …
    14. 1:36:19

    15. 59:14

      NHKスペシャル【脳と心】

      • 9 か月前
      • 視聴回数 151,925 回
      NHK スペシャル 驚異の小宇宙 脳と心 この頃のNHKのプロデューサーは本当に優秀だったと思います。このNHKスペシャルでは東大 …
    16. 1:08:14

      NHKスペシャル キラーストレス 第1回 あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 動画 2016年6月18日

      • 5 か月前
      • 視聴回数 169 回
      NHKスペシャル 6月18日 160618 NHKスペシャル キラーストレス 第1回 あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 2016年6月18日 【番組 …
    17. 10:46

      NHKスペシャル「キラーストレス」1-4

      • 9 か月前
      • 視聴回数 1,608 回
      2016.6.18NHK総合(21:00~)で放送された NHKスペシャル「キラーストレス」1回目。 1-4.

 

便秘の原因 ストレス

ストレス社会は便秘社会

現代はまさしくストレス社会で、日常生活の中にはどこにでもストレス・ファクターが転がっています。そのため、ストレス性の便秘は誰の身にも発生しうる症状といえます。

自律神経は交感神経と副交感神経の2種類あり、大腸の蠕動(ぜんどう)運動をコントロールしているのは副交感神経です。

ストレスは交感神経を優位にし、副交感神経の働きを低下させるので、ストレスを受けている状態が継続すると、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が鈍ったり、逆に過度になって強く収縮し、痙攣を起こしてしまうなど、腸に問題が発生することがあります。

ストレスと痙攣性便秘

ストレスに由来する代表的な便秘は、痙攣性便秘と呼ばれるものです。

痙攣性便秘は、大腸が痙攣してしまっているために発生する便秘ですが、動きが鈍っているのではなく、逆に動きが過度になっています。

市販の便秘薬や下剤などは、動きの鈍った大腸の働きを促進するための成分が含まれているため、ストレス性の便秘の場合、便秘薬や下剤の服用は効果があるどころか、より悪化させてしまう可能性があります。

※痙攣性便秘について詳しくは、『痙攣性便秘とその症状とは』をご覧ください。

ストレスと過敏性腸症候群

痙攣性便秘の症状が長く続き、また程度もかなり重度である場合は、「過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)」の可能性があります。

ストレスが主な原因となって発生する過敏性腸症候群の主な症状は、腹痛、腹部の不快感、便通異常で、大きく分けると以下の3つになります。

  • 下痢型:突如として腹痛が発生して下痢をしてしまい、通勤や通学、外出が困難になるケースがあります。
  • 便秘型:便はウサギの糞のようにコロコロになり、排便が困難になります。
  • 混合型:下痢と便秘を繰り返します。

過敏性腸症候群は、日本を含む先進国に多く、日本人の有病率は10〜15%、消化器科を受診する人の3分の1が過敏性腸症候群の患者だと言われています。男女比では若干女性が多く、男性では下痢型、女性では便秘型の症状が多い傾向があります。

腸と脳は神経によってつながっているため、脳が不安やストレスを感じると、それが腸に伝わります。その影響で腸の運動に異常が発生し、上述のような症状が発生してしまうのです。

痙攣性便秘や過敏性腸症候群の治療

主にストレスに起因する胃腸の不調、病気を改善するには、自律神経が正常になるようにライフスタイルを改善することが欠かせません。特に重要になるのが、食事療法や運動療法です。

薬物療法が行われることもありますが、ストレスが主な原因のため、根本的な解決には繋がりにくい場合があります。

日常生活に支障がない場合はセルフケアでも対応が可能ですが、通勤や通学、外出などの日常生活に影響が出ている場合は、早めに医師に相談しましょう。

弛緩性(しかんせい)便秘の詳細は、『弛緩性便秘とその症状とは』ではより詳しく解説しています。

運動不足と痙攣性便秘

痙攣性便秘も運動不足の影響が出る可能性があります。

痙攣性便秘というのは、自律神経の乱れによって大腸の機能が正常に働かなくなり、引き起こされる便秘です。

運動不足は、上述の通り自律神経に不調を及ぼし、副交感神経の活性化を妨げます。

痙攣性便秘の場合は、市販の便秘薬や食物繊維の摂取などの対策が逆効果になることが多いので、運動をはじめとした、その他の解決策が重要です。

自律神経のコントロールが難しいのは、過度な運動をしてしまうと逆効果だという点でしょう。適度に、汗をじんわりとかく程度の運動を日常的に繰り返す必要があります。

また、運動はストレス解消にも繋がります。自律神経はストレスとも密接に関係しているため、この点からも便秘解消に効果があるといえます。

痙攣性便秘について詳しくは、『痙攣性便秘とその症状とは』で詳しく解説しています。

ガンは強いストレス状態で発生するが、新しい免疫学で退治できる

 

by 新潟大学大学院医学部教授 安保 徹

ガン患者のほとんどは強いストレスを自覚

「福田ー安保理論」に沿って見ていくと、現在、死亡原因の30%を占めているガンも、本来は決して不治の病ではないことが理解できます。
自律神経のバランスを整え、免疫力を高めていけば、ガンとの共存はもちろん、自然退縮も望めるのです。

ところで、これまでの医学では、ガンは食品添加物、紫外線、タバコ、排気ガスなどの外的要因によって遺伝子が傷つき、発生すると考えられてきました。
しかし、この外的要因説には、疑問を抱かざるを得ない部分が大いにあります。

たとえば厚生労働省によると、肺ガンはタバコを吸っている人が、吸わない人より10~20倍かかりやすいといわれます。
肺がん患者の9割以上が、喫煙している計算です。

一方、社会的には禁煙傾向が続いているのに、肺ガン患者は増加しています。
現在は男性のガンの1位、女性のガンの3位を肺ガンが占めますが、ことに女性の場合、ガン年齢者の喫煙率は10%以下でしょうから、実際には、「タバコを吸わない人に肺ガンが増えている」としか考えられないわけです。

「福田ー安保理論」は、こうした矛盾に対しても、正しい答えを導き出してくれました。
すなわち、ほかの多くの病気と同様、ガンも心身のストレスという内的要因で発症してくる病気だったのです。

実際、ガンの患者さんにストレスの有無を聞くと、「働きすぎの生活を続けていた」「ひどくつらい思いをした」「痛み止めを飲み続けてきた」など、10人中8~9人は強いストレス状態にあったと答えます。
外的要因による発ガンは、せいぜい3割程度でしょう。

では、働きすぎ、心の悩み、薬の長期使用が発ガンを促すしくみを、簡単に説明しましょう。

私たちの体内では、毎日ガン細胞が生まれています。
しかし、免疫力が十分にあれば、リンパ球がその芽をこまめにつみ取ってくれるので、増殖はしません。
この絶妙なバランスを乱し、ガンを呼び込む体調を作っていくのが、働きすぎ、心の悩み、薬の長期服用などのストレスです。

心身のストレスは交感神経を緊張させて、白血球中に顆粒球を増やし、リンパ球を減らします。

過剰に増えた顆粒球は、活性酸素を放出して組織を破壊します。
破壊された組織には、その後、細胞の分裂・増殖が起こって修復されます。
しかし、交感神経の緊張状態が続いて修復がひっきりなしに繰り返されると、細胞核内で細胞増殖を調整している原型ガン遺伝子が異常をきたし、細胞を無限に増殖させるガン遺伝子に変化します。

その際、リンパ球が十分に働くことができれば、ガン化した細胞を攻撃してくれますが、交換神経が緊張しているとリンパ球が足りず、力も弱っているため、発ガンを許さざるおえないわけです。

ちなみに、リンパ球にはキラーT細胞、NKT細胞、古いB細胞、NK細胞の4種類のガンを攻撃する細胞があります。
このうちNK細胞はパーフォリン、NKT細胞はファス分子と呼ばれる物質を放出してガン細胞を破壊しますが、パーフォリン、ファス分子ともに、副交感神が優位でないと分泌できません。

こうして発ガンのしくみがわかると、ガンはどう治していけばよいかという道すじも見えてきます。

 

ガンを治すための4カ条

1.生活パターンを見直す
働きすぎ、心の悩みなどのストレスをへらし、体調がよくなるまでしっかりと休養をとる。
また、鎮痛剤を使っている人は中止する。

2.ガンの恐怖から逃れる
ガンは怖い、治らないとおびえると、交感神経の緊張を招き、治癒が滞る。
免疫力が高まれば進行は止まり、治癒できると信じ、気楽に付き合うこと。
また、転移は治る前兆なので、起こってもあわてない。

3.消耗する3大治療(手術、抗がん剤、放射線治療)は受けない、続けない
抗がん剤や放射線治療は白血球を減少させ、ガンと闘う力を奪うので、すすめられても断り、現在継続中の人は中止する。
どうしても手術が必要な場合は、最低限の範囲で受ける。

4.副交感神経を優位にして免疫力を高める

第5 回 食い気(食欲と飢え)

動物が,生きていくためのエネルギーを得るためには,食物を摂る,すなわ
ち本能行動の一つである摂食行動1) が必須である.これまでも述べてきたよう
に,その摂食行動を動機づけている本能的な要因が,食欲(appetite)である,
とされている.私たちにとって,「お腹が空いた.何か食べたい.」という気持
ちは,日常的に経験しているものであり,それもあって,宗教的にはしっかり
コントロールすべき欲であると見なされてもきた2).
日常的な「食欲」に対して,食物が欠乏しているために食べたくても食べら
れず,強い空腹を感じるものに「飢え(hunger)」がある.食物が見つからず
飢えが続くと,飢餓状態(starvation)になり,動物は衰弱して死に至る3).
これら3 つ,すなわち食欲,飢え,飢餓は,連続的な事象である.オックスフ
ォード動物行動学事典(マクファーランド, 1993)には,「飢えは食物を断た
れた結果,ふつうにおこるものである.…〈中略〉…飢えとは食物をとること
への欲求であり,その裏には生理的な要求がある.食欲というのは飢えの前兆
であり,飢えと同じような性質をもつ.飢えと食欲の境界は,はっきりしたも
のではないが,区別することはできるし,そのことが摂食行動を理解するうえ
で重要となる.」と書かれている.
同書は,さらに,食欲と飢え,いずれもヒトの経験をもとにした概念である
が,「飢えは食物を摂取していない結果生じる生理学的変化であり,動物によ
って認知されることがらである.食欲とは,食物のもつ刺激により生じる生理
学的変化であり,かつ認知される現象である.」と定義し,「食欲は栄養的に適
当な食物を選んだり,エネルギーのバランスを正常に制御する際に基本的な働
きをしている.しかし,食欲の機能と出発点は,よく理解されているとはいえ
ない.」としている.身近な例であるが,十分に食事をした後に濃厚なデザー
トが出てくると,ほとんどの人はそれに手を出すので,よく「ケーキは別腹」
Web TOKAI 2/7
と言われる.胃袋が食物で一杯になっているのに,ケーキを見て食欲が高まる
というこの現象4) について,今のところ,十分に納得できる科学的な説明はな
いのである.とは言っても,摂食を制御するメカニズムについての研究は,こ
こ20 年ほどで大きく進んでいるので,その一端を垣間見ることにしよう.
満腹感をもたらすもの
前々回,刺胞動物のヒドラで,飽食により摂食の抑制が起こることを紹介し
たが,多くの動物は,自由に食べられるようにしておくと,自然に食べるのを
やめる5).これが満腹状態で,空腹から満腹に近づくにつれて,摂食の速度が
低下していく.この時,ヒドラでは,餌がもつ化学物質グルタチオンへの感度
が低下するし,クロキンバエでは味覚受容器の感度が順応している.下等な脊
椎動物には満腹感がないと思われていた時代の筆者のヒキガエルを用いた実験
でも,飽食したと思われる個体は,目の前にいる餌のコオロギに見向きもしな
かった.
私たち人間の場合,飢えや満腹感は,胃のあたりにある主観的な感覚である.
そのため,かつては,胃が空になると飢えを,また,それが食物で満たされる
と満腹を感じると思われていたし,被験者に風船を飲ませた実験から,風船の
収縮すなわち胃の筋肉の収縮が飢餓感をもたらす,と考えられてもいた.しか
し,飢えや満腹感を認知するメカニズムは,カロリーホメオスタシス6) という
視点でとらえるべきもので,それほど単純ではないことが明らかにされつつあ
る(Woods and Stricker, 2013).
Woods and Stricker (2013) によれば,飢えは,食事によって生じた満腹感
を抑制することによって起きてくる感覚だという.満腹感に関わるものには,
食物自身がもつ味や匂い・歯ごたえ・舌ざわり,胃の拡張状態,小腸における
食物の消化産物,胃・腸・膵管系ホルモン(比較内分泌学会, 1987 and 2007
参照)などがある.
消化管の役割: 胃壁の筋肉には多くの伸展受容器(筋肉の伸びの状態を検出
する受容器)があり,食物によって胃の体積が増えると,それに比例した電気
信号を生ずる.迷走神経を通って,延髄の弧束核や最後野に伝えられたその信
Web TOKAI 3/7
号は,さらに視床下部や大脳皮質に達している.それに加えて,食事中に,
十二指腸から血中に放出された腸管ペプチド7) のコレシストキニン(CCK)が,
胃の幽門部に分布する迷走神経のCCK 受容体に作用し,胃の拡張状態につい
ての増大された信号が脳幹に伝えられ,摂食が抑制される.
十二指腸も,摂食行動の制御に関わっているという(Woods and Stricker,
2010).食事中に胃で消化された食物は,小腸に送られてさらに消化,吸収さ
れる.十二指腸の消化物である栄養分が,胃には関わりなく,摂食を抑制する
というのである.小腸の壁には,通常の小腸の細胞の他に,味受容体をもつ一
方,血中にペプチドを分泌している腸管の内分泌細胞がある.そのうちのある
細胞は,腸管内の特定の栄養分,例えば脂肪酸を検出すると,CCK を血中に
放出し,胆汁の分泌を促進する.また,別の細胞は,炭水化物を検出してグル
カゴン様ペプチドを放出し,インスリンの分泌を高める.こうして腸管の内分
泌細胞から血中に放出されたさまざまなペプチドは,満腹感を高め,摂食の抑
制に関わるという.
なお,胃と視床下部で産生されているグーレリンというペプチドは,多くの
脊椎動物で,摂食を促進している.胃から血中に分泌されたグーレリンは,視
床下部のNPY/AgRP ニューロン(後述)に作用するとされている(Korbonits
et al, 2004).
脳・視床下部: かつて,主にラットを用いた,脳内の特定部位を局所的に破
壊する実験から,視床下部の腹内側核は満腹中枢,外側視床下部は摂食中枢で
あるという,摂食行動の制御についての二元説が唱えられていた時期がある.
ブドウ糖に金を付けたような構造をもつゴールドチオグルコースという化合物
は,動物の体内に入っても分解されないばかりか,金が付いているので,それ
を取り込む細胞の位置を調べることができる.このゴールドチオグルコースを
ラットに投与すると,満腹中枢とされていた腹内側核に集積することから,こ
の部位が血中のグルコース濃度(血糖値)の変化を検出しているとも言われて
いた.
このような時期に,大村裕博士(当時九州大学医学部)は,電気生理学的な
研究によって,腹内側核にはグルコースによって電気活動が昂るグルコース受
Web TOKAI 4/7
容ニューロンが,外側視床下部にはグルコースによって抑制されるグルコース
感受性ニューロンがあるということを発見した.それによって,血糖値が高い
と腹内側核のニューロンが,外側視床下部のニューロンの活動を抑えて,摂食
行動を抑制するという仮説が導かれた.しかし,大村博士ご自身が,この仮説
の改訂版を出されているように,脳による満腹感の認知および摂食行動の開始
のメカニズムは,二元説で説明できるほど単純ではなかった(Oomura, 1988).
視床下部の神経ペプチド: 「食い気」という本能(煩悩とも言える)を理解
するためには,摂食行動を制御しているメカニズムについて次のことを明らか
にすることが望まれる.すなわち,飢えという状態がどのようにして認知され
ているのか,飢えによってどう食欲が湧いてきて摂食行動が始められるのか,
そして,満腹とはどういう状態で,それによってどう摂食行動が終了するか,
図1 ラットの外側視床下部におけるオレキシンニューロンおよび弓状核におけるNPY/AgRP
ニューロンの位置とその入出力.説明は本文。ARC, 弓状核; VM, 腹内側核; HL, 外側視床下部.
回遊・渡り・帰巣 第10 回 動機づけ 図3 を改変.
Web TOKAI 5/7
である.
実験的には,飢えという状態もしくは食欲によって動機づけられた視床下部
のペプチドニューロンが,摂食行動の引き金を引いている,と言ってもよいだ
ろう.その主役は,摂食を促進する働きをもつ外側視床下部のオレキシンニュ
ーロンと弓状核のNPY/AgRP ニューロンではないだろうか(図1).
オレキシンニューロンについては,回遊・渡り・帰巣 第10 回 動機づけで
詳しく述べているので,ここではその概略だけを記しておく.このニューロン
は,興奮すると,食物を口に入れる,咀嚼する,飲み込むといった一連の筋肉
の動きを制御している延髄の中枢プログラムを起動し,摂食行動を促進してい
ると考えられる.腹内側核の血糖値の変化を感知しているニューロンから信号
を受け取っている.一方,腹内側核の近くの弓状核には,血中のインスリン濃
度あるいはレプチンというタンパク質ホルモンを感知するニューロンがある.
それがNPY/AgRP ニューロンである.NPY は神経ペプチドY,AgRP はア
グーティ関連タンパク質の略で,この2 つが同一ニューロンに共存している.
いずれにも摂食行動を促進する作用があるが,インスリンあるいはレプチンは
このニューロンの活動を抑制している.この抑制が,エネルギーホメオスタシ
ス,とくに次回に取り上げる予定の「肥満の神経科学」にとって重要である.
今回,胃でも脳でも,ペプチドが満腹感,ひいては飢えの制御に重要である
ことが見えたが,それがどう摂食の制御に結び付くかは,今後の課題である.

1) 食物を探し,獲得し,処理し,消化することに関係するあらゆる活動が,摂食行動に含ま
れるという.また,一般に,それぞれの動物種の摂食は,取り入れたエネルギーと使用し
たエネルギーのバランス,すなわちエネルギーホメオスタシス,を維持するように実施さ
れているという(マクファーランド, 1993).
2) 仏教には,十戒の一つに,不非時食(ふひじじき)という戒がある.これは一日二回の食
事時以外は,物を食べてはいけないというものである.
3) 動物がどれだけ飢餓に耐えられるかは,種によって大きく異なる(McCue, 2010).鳥類
Web TOKAI 6/7
は一般に飢餓に耐えられる日数が短いが,南極のペンギン類の中には3 ヵ月を越える長期
間の飢餓に耐えられるものがいる.ヒトの場合は,1 ヵ月程度の飢餓に耐えられるが,太
っているとその日数が大巾に延びる.ラットを用いた実験でも肥満した個体の方が,痩せ
た個体の数倍の期間も飢餓に耐えられる.魚類,両生類,爬虫類の多くは,飢餓に耐性が
あり,ウナギが何も食べず2 年以上も生きていたという例もある.
4) 食物を摂取すると血糖値が上昇する.それによって食欲が抑えられる,とされているが,
食事の直後の血糖値の上昇は,糖分に対する欲求を高めることが知られている.
5) 水中の微生物やプランクトンを濾過摂食している海綿動物や二枚貝,ホヤなどの原索動物
に,飽食という状態があるかどうかを調べた研究は見当たらない.
6) カロリーホメオスタシスの重要な役割の1 つは,十分な量のグルコース(=ブドウ糖)を
供給し,正常な脳の機能を維持することであるとされている.
7) 腸管ペプチドは,脳腸ペプチドとよばれることもある.脳が産生しているのと同じ,ある
いはよく似た多様なペプチドが,消化管からも血中に分泌されている.
8) ニューロンの中には,ニューロンが産生するペプチド,すなわち神経ペプチドを情報分子
としているものがある.そのようなニューロンをペプチドニューロンとよんでいるが,視
床下部には多様なペプチドニューロンが分布する(日本比較内分泌学会, 1987 & 2007)

現代日本人の宗教心について/スピリチュアリズムの台頭

現代日本人の宗教心について/スピリチュアリズムの台頭

投稿日: 更新:

▪日本人の心の荒廃

バブル崩壊後の失われた20年から反転、アベノミクスによる経済浮揚効果、東京オリンピック開催に伴う景気浮揚期待もあって、多少なりとも好転の兆しが見えかかっていた日本経済も、消費税によるマイナス効果、欧州ショック、中国ショック等相次ぎ、一転また暗雲が漂ってきている。しかも、これから仮になんらかの神風が吹いて、好景気が訪れるようなことになったとしても、少子高齢化、貧富の格差の拡大、貧困層の拡大、人口減少による地方の衰退(2020年以降くらいからは首都圏でも人口は減少方向へ)、日本企業の競争力の弱体化等、深刻かつ構造的な問題は解決の道筋ひとつ見えてこない。

こんな中で、男女共生涯未婚比率も上がり、独居は拡大する一方だ。地域コミュニティも企業コミュニティも衰退の一途、伝統宗教の基盤も弱いとなれば、何を心の拠り所にすればいいのか。物的な困窮やインフラの劣化もさることながら、日本人の心の荒廃こそ何より心配だ。荒廃の結果として、自殺、暴走(暴力)、精神的な病(ひきこもり、うつ病等)等、ネガティブな想像ばかりが膨らんでしまう。排外主義が強くなったり、怪しいカリスマに煽動されやすくなったり、というようなことも心配になる。

こんな時こそ宗教の出番のはずなのだが、オウム事件のトラウマが強いこともあってか、日本人の宗教アレルギーはかつてないほど高いと言わざるをえず、話題にすること自体はばかられるような空気がある。そもそも日本の伝統的な宗教、特にマジョリティの仏教など、衰退しつつある『檀家システム』の維持管理が精一杯で、『衆生救済』に乗り出すような積極的な話はほとんど聞こえて来ない。結局この問題は袋小路に詰まってしまって、誰も出口が見出せないでいるのが現状と言える。

▪薄められたスピリチュアル

だが、本当に出口はないのだろうか。日本人は心の拠り所なく皆うずくまったまま呆然としているのだろうか。そういう方向に問いを向けると、この数年必ず出てくる、それこそ『定番』の回答には日本人の宗教心の発露としての『パワースポット』の興隆がある。 パワースポットというのは、地球に点在する大地の『不思議な力=科学では解明されていないが経験的に存在を信じる人が多い力』がみなぎっている場で、そこに行くと身分性別を問わず誰でもその力を得ることができるとされる。

『見えないもの』『科学では証明されていないもの』を扱っているという意味では、スピリチュアル(宗教的/心霊的/精神的)の範疇に入るものの、宗教の戒律のような締め付けもなく、特別な修行をせずともご利益がある、という意味では神社仏閣等へのお参りに近いと言えるのかもしれない。スピリチュアルではあるが、極めて薄められたスピリチュアルだ。ただ、昨今、パワースポットに行くための旅行が大流行する等、ブームであることは確かだろう。同列とも言える、スピリチュアル系『癒し』サービスも非常に流行っている。

ただ、この程度であれば、『ご利益があれば儲け物』というくらいの軽いノリの関わりとも考えられ、特に宗教心の高まりとか、人生や世界を考え直す哲学のようなものに繋がるとも思えない、という意見も出てきそうだ。心の拠り所になるかと言えば、なったとしてもさほどの拠り所ではなさそうだ。

▪輪廻転生を信じる日本人

では、もっと人の世界観をひっくり返すような、生き方を見直さずにはいられないような『スピリチュアル』との接点はないのか。その点について参考になる大変興味深い調査レポートがある。2008年に、国際比較調査グループ(ISSP: International Social Survey Programme ) が行った、『ISSP国際比較調査(宗教)』の結果に基づき、2009年5月にNHK放送文化研究所により出されたレポート、『宗教的なものにひかれる日本人』だ。全体に読みどころの多い好レポートだが、何より私の目がとまったのは、『目には見えないが、宗教上は存在すると考えられているもの』について回答者が『絶対にある』および『たぶんある』と回答した7つの項目の比率だ。

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“宗教的なもの”にひかれる日本人 | 世論調査 – 社会や政治に関する世論調査 | NHK放送文化研究所

大変驚いたことに、祖先の霊的な力:47%、死後の世界:44%、輪廻転生:42%等、4割超が『死後の世界』や『輪廻転生』というような、まさに人生観、世界観に大きく関わるような内容について、あると答えており、7つのうちどれもないと回答したのは、全体のわずか14%しかいない。『日本人は宗教に関心がなく、科学で証明されていないものは信じない』という意見を聞くことも少なくないが、このアンケート結果を見た限りでは、まったくの誤解と言うしかない。しかも、このトップスリーは、若年ほどあると答える人が多く、年齢が上がるほど比率は低い(宗教そのものの信仰は年齢が上がるほど多い)。16歳から39歳までの女性に限定すると、なんと70%前後が『死後の世界』も『輪廻転生』もあると答えている。

もちろん、この答えだけで信仰心や宗教哲学の浸透等をはかれはしないだろうが、それでも、人生が一回限りと考えるのと、死後の世界や輪廻転生があると考えるのとでは、生き方の根幹が変わってくる可能性は大きい。ただ、少なくとも素地は十分にあることは示唆していると言ってよさそうだ。

このレポートには、オウムのトラウマについても、すでに乗り越えられたと判断できるデータが載っている。『仏』を信じる人の比率を時系列にみると、1993年には44%だったのが、1995年のオウム事件の後の1998年では、39%へと減っている。レポートでは、これはオウム事件後の一種の主鏡アレルギーの可能性が強いと分析している。しかしながら、2008年には42%に回復している。宗教アレルギーも薄らいできていること見ていいのではないか、というわけだ。

 

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食欲、脳内麻薬βーエンドルフィンと依存症

www.geocities.jp/todo_1091/short-story/027.htm

食べる(食欲)、寝る(睡眠欲)、戦う(生存欲)、性行為(性欲)、身を守るために集団の中にいたい(集団欲)などの本能が満されると … また宗教上の難行・苦行に対しても、その苦痛がかえって脳内にβーエンドルフィンを分泌し、A10神経を興奮させ、いわゆる …

 

脳内麻薬βーエンドルフィンと依存症

 

●脳内麻薬、βーエンドルフィン

広義には哺乳類の脳や脳下垂体に存在する内因性モルヒネ様神経ペプチドの総称を指す。βーエンドルフィンは、脳内で機能する神経伝達物質のひとつで、モルヒネ同様の作用を示し、特に脳内の報酬系に多く分布する。内在性鎮痛系に関与し多幸感をもたらすので、脳内麻薬と呼ばれる事もある。この脳内伝達物質は、1975年スコットランドのJ・ヒューズとH・コステリッツが豚の脳から発見し、この物質をエンケファリン(ギリシア語で脳)と名づけた。同じ頃アメリカのシマントフとシュナイダーは仔牛の脳からも同様の物質を発見し、これを後にエンドルフィン(脳内モルヒネを略したもの)と名づけた。他に、豚の視床下部や脳下垂体などからモルヒネ様物質を抽出されている。

1.放出機序

βーエンドルフィンは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)などと同一の前駆体であるプロオピオメラノコルチン(POMC)に由来する。中脳灰白質(PAG)に投射する視床下部弓状核のニューロンが分泌する。ストレス時に、視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)が分泌されると、下垂体前葉からPOMCから切り出されて、ACTHとβーエンドルフィンが1:1の割合で放出される。

2.作用

βーエンドルフィンはオピオイド受容体(モルヒネ様物質の作用発現に関与する細胞表面受容体タンパク質)のμ受容体に作用し、モルヒネ様作用を発揮する。ストレスなどの侵害刺激により産生されて、鎮痛・鎮静に働く。鎮痛作用はモルヒネの6.5倍。中脳腹側被蓋野のμ受容体に作動し、GABAニューロンを抑制する事で、中脳腹側被蓋野から出ているA10神経のドーパミン()遊離を促進させ、それが多幸感をもたらす。パンクセップにより社会的安心感に関与する事が発見された。幼弱イヌとモルモットにモルヒネを与えると、母親から隔離された時に泣く事が少なくなる傾向が見られ、別離の苦痛の症状が緩和される事が分かった。また、βーエンドルフィンはかゆみを増強させる事も知られている。エンドルフィンにはアルファ(α)・ベータ(β)・ガンマ(γ)の3つがあり、β-エンドルフィンはその中でも苦痛を取り除く時に最も多く分泌される。また性行為の際や美味いものを食べた時などにも分泌される。他にも、脳を活性化し、精神的ストレスの解消に効果があり、免疫細胞の防御反応を強化する作用があるとされる。一方、過剰になると性腺刺激ホルモンの分泌を抑制するため、精子の減少や生理不順など生殖障害になる可能性があるとされる。

 

*脳内麻薬物質(最期にもたらされる残酷な救い?)

脳内麻薬物質は交感神経系の興奮により、GABA神経系から分泌されるβ-エンドルフィン等を指す。大量分泌により、精神活動の麻痺や感情鈍麻といった状態になる(離人的、現実感の喪失、自己と外界を隔てる、自分を遠くで観察する、手足の消失感)。闘争も回避も不可能な深刻なストレスにさらされた生物に、最期の救いをもたらすものと解される事もある。完全な降伏と受身の態勢になり、現実感がなくなり、生物は静かに捕食者の餌食となる。長期間のストレスで脳内オピオイド受容体の感受性が上昇するが、この場合個体にストレス刺激や麻薬物質の反復投与を急に中断したり、拮抗物質のナロキソンやクロニジンを投与すると、禁断症状が起こる。受容体の感受性が上昇した個体は、強烈なストレス刺激(自傷行為)なしでは生きていけなくなると言われる。また、脳内麻薬物質の過剰放出は、大脳辺縁系の扁桃体、海馬等にダメージを与える。扁桃体に損傷を受けると、「恐ろしいもの」や「いやなもの」に直面しても避けようとしなくなる。

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宗教においてなぜ断食をするのか?

あらゆる宗教において、断食は修行として一般的である。
長い間、私は断食を行う理由は、「食欲を我慢する苦行」であり、「精神の鍛錬」であると考えていたが、仏教の次の一説を読んでからもしかしたら違う理由から断食を行うのかも知れないという疑問が生じた。

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[ブッダのことば―スッタニパータ, No.747]
「およそ苦しみが起こるのは、すべて食料を縁として起こる。諸々の食料が消滅するならば、もはや苦しみの生ずることもない。」
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ブッダによれば、あらゆる苦しみが食料を縁として起こるという。
それは、たんに健康だけの話ではないようである。
諸々の苦が食料を縁にして生じるようである。

宗教の中に見られる食と罪

食と罪の関係は他の宗教でも多く見られる記述である。

キリスト教では、旧約聖書でイブが堕落したのは、悪魔の蛇に誘惑されて罪の林檎を食べた故である。
いわば、罪は林檎という食材を縁として起こったのである。

また、異説ではあるが、悪魔ベルゼブルが操る罪として「7つの大罪」があり、その一つに「暴食・飽食」があるように、食と罪の記述が見られる。

我が日本神道でも、イザナミが火の神を生んだ際に死んでしまう訳であるが、夫であるイザナギがイザナミを連れ戻しに死後の世界である黄泉へ行く話がある。

黄泉の国に到着したイザナギが「一緒に地上に帰ろう」とイザナミに言うと、イザナミは、
「私はすでに黄泉の食料を食べてしまったので黄泉から出られない体になった」と答える。

この記述から鑑みれば、イザナミは焼けて死んだのではなく、実は、黄泉の食材を食べたゆえに死が確定したといえるのではなかろうか?

罪の結果は死であり、死の果実である罪は口から入るのである。

ゆえに宗教では、現世において罪の食料を食さない手段として、悪魔に誘惑されない自衛手段として断食するのではなかろうか?

エイズと狂牛病の原因

現在において、エイズと狂牛病(BSE)の発生の原因および治療法は不明であるが、ある共通した要因がある。

エイズはもともとはアフリカの風土病であるエボラ出血熱と同じ種類の病ではないかと考えられている。
このエボラ出血熱は、原住民が「猿の脳」を食することによって発生した風土病であると推論されている。
原住民にとって「猿の脳」は贅沢な食べ物であるらしいが、私が見たことのある猿の薫製は、とても薄気味悪い食材である。

またBSEにおいても、従来は牛のエサに入れていなかった「牛骨粉」を飼料にいれた為にBSEが発生したのではないかといわれている。
すなわち、BSEは、牛の飼料に「牛の脳髄」を入れたことによって発生した可能性が極めて高い。

いわば、エイズもBSEも「近親の共食い」によって発生した病であると考えることは決して突飛な発想ではあるまい。

しかし、「近親の共食い」が罪悪ならば、なぜ魚や昆虫は共食いするがが病気にならないのであろうか?

罪の食材

私が考えるに、すべての「食」というのは、食べる者と食べられる物との「共食い」なのだと思う。

たとえば、「牛肉」を食する「私」がいるとしよう。
単純に考えれば、「私」が「牛」の命を搾取しているように思える。
しかし見方を変えれば、「牛」は私の体の一部になって生きるというようにも考えられる。

生命を宗教的な解釈で「物体」と「魂」と分けて考えれば、「物体」の世界では、「私」が「牛」の肉を食するように見えるが、「魂」の世界では、「私」が「牛」の魂を食し、同時に「牛」が「私」の魂を食するように見えるに違いない。
それは、あたかも食べられることによって相手を食べているという異様な光景であろう。

私は食材を「魂」と解釈することによって、罪が口から入るという意味が理解できるような気がする。

もしも、食材に魂があると考えるのならば、本来食材は、「思考する知的な動物は食うべきではない」と思われる。
それは主に、ほ乳類、鳥類、爬虫類が該当すると思われる。

まして人間は人間に近い物は食うべきではない。それは近親相姦と同じ罰を受ける可能性がある。免疫的にも遺伝子が似てる者どうしの結婚は良くない。

近親相姦については、宗教的にも禁止されているが、遺伝的にも近交弱勢と呼ぶように近親姦で子供が生まれた場合、その子供は遺伝的疾患や死産が多い。
同じく人間が人間に近い猿や牛を食すのは、栄養学では立証できない理由で、有害であると考えられる。

同じく、牛に牛肉を食させてはならない。

エイズやBSEこそ、食の近親相姦の罪に対する罰なのかもしれない。

罪の贖罪

イエスが最後の晩餐で「この葡萄酒はわが血であり、このパンはわが肉である」といい、弟子に分け与えたというくだりは興味深い。
いわば、罪の林檎を食した故に堕した人間が、神の血即ちイエスの血肉を食する事よって罪が許されるという原理である。

最後の晩餐でのイエスによる贖罪の原理は、まさにイブ一人から全人類に広がった「罪」が、イエス一人の「生け贄」により全人類が贖罪されるという十字架の原理と本質的には同じであろう。

食材を「物体」と「霊魂」の両方であると考えると、罪を体内に入れる食材があれば罪を贖罪する食材もあっても良いと思う。

では、身体に入った罪を贖罪をしてくれる贖罪の食材は何か?といえば、「思考しない食材」であり、主に鉱物や植物、魚類が該当するのではないかと考える。

故に魚類や昆虫は共食いをするけれども、人間や牛の共食いの結果で発症したエイズやBSEのような「食の罪」による病が発生しないのではなかろうか?

食の基本

最後に東洋医学における「正しい食」について書こうと思う。

漢方において「食は自分の身体から形が遠い物を食べ、自分の生まれた土地の近辺の食材を食するのが良い」とされる。
それは、食料として、四つ足の豚よりも二本足の鳥が良いという意味であり、二本足の鳥よりも足のない魚の方が良いという意味である。
また、季節の旬な野菜を日本の土で育った物を食べなさい。という意味である。

自律神経と自己治癒力の関係

 http://hanamomo-shinkyu.com/1033

自律神経と自己治癒力の関係

 人生では、誰もが体調不良やつらい病気を経験します。しかし、そこから上手に回復する人もいれば、そのまま慢性症状になる人や、さらに別の病気を発症する人もいます。

この違いはいったい何なのでしょうか?

それは、その人の治ろうとする力、すなわち自己治癒力の強さによるのです。

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自己治癒力とは、病気から身体を守る免疫力や回復力、傷や骨折の修復能力、細胞の再生能力や新しい命を授かる妊娠力、そして、憂鬱や落ち込んだ気持ちから立ち直る復活力などをいいます。

生命を維持して健康に生きていくために必要な力を総称して、自己治癒力といいます。

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すべての人の身体に備わっているこの治癒力はとてもすばらしいものです。

病院も薬も無い時代から人々が生き延びてこられたのは、ひとえにこの自己治癒力があったからです。この治癒力は昔も今も変わらず、皆さんの体に備わっています。

そして、最新の研究で免疫力(自己治癒力)自律神経が関係していることが解かったのです。

 ここでは、東洋医学と西洋医学の話を交えながら、免疫力と自律神経の関連性についてわかり易く解説します。

下線部分をクリックすると、ご覧になりたい章に移動します。

第1章 東洋医学で観る病気の成り立ち
第2章 バランスをとり合う2つの自律神経
第3章 免疫力の主役「白血球」
第4章 自律神経と白血球の連動
第5章 自己治癒力の働きを高める鍼灸治療

第1章 東洋医学で観る病気の成り立ち

 東洋医学では、昔から人の身体には陰と陽の働きがあり、この2つのバランスがとれている状態が良いと言われてきました。

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東洋医学の基本概念に陰陽論という考え方があります。

すべてのものには二面性、陰と陽があり、そして陰陽は相対的なものと考えます。一方が陰なら一方は陽です。

反対の物でありながら、調和する、それが陰と陽です。

たとえば、女性(陰)と男性(陽)、1人の人を見た場合は、下半身(陰)と上半身(陽)などです。

人の身体の働きでは、自律神経副交感神経交感神経、神経伝達物質のセロトニンとノルアドレナリン・・・などが陰陽の働きです。

陰があるから陽があり、陰だけ、あるいは陽だけが単独であるのではないのです。

そして、人は陰陽のバランスがとれ、自己治癒力がきちんと働いている状態が健康とされてきました。

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気血の流れが乱れ、体が冷え、陰陽のバランスが崩れ、自己治癒力が低下することで病になると考えられてきました。

みなさんの体には、生まれてから今までの疲れが必ずたまっているものです。それが体に微妙なひずみを起こし、今日の身体の悩みが生じたのです。

今までの疲れとは、出生の状況、食生活、人間関係、仕事の内容、生活環境、妊娠・出産、今までにかかった病気やけが、交通事故などが元になるものです。

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これらの要因が重なり合いながら、気血の流れにかたよりやとどこおりが起こってきます。そしてだんだんと身体が冷え陰陽のバランスが崩れ自己治癒力が低下していきます。

そして、慢性的な肩こり、腰や膝の痛み、手足の冷え、倦怠感やイライラ、頭痛などの不定愁訴や自律神経失調症状、また、更年期障害、月経痛・月経不順、子宮筋腫、不妊などの婦人科系の症状があらわれます。

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妊婦さんの場合は、つわりが重くなったり、腰や股関節などの痛みがいつまでも続いたり、逆子がなかなか直らなかったりします。

さらに陰陽のバランスが崩れ、「冷え」が強くなると膠原病、がん、うつ病、慢性疾患など、現代医学でも治療が難しい病気を招くことになります。

このように、東洋医学では数千年にもおよぶ治療の積み重ねの中で、陰陽のバランス自己治癒力の関係、そして、病気の成り立ちを明らかにしてきました。

そして、現代西洋医学においても、最新の研究で「自律神経免疫力の関係」(つまり、「陰陽のバランスと自己治癒力の関係」)が分かったのです。

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第2章 バランスをとり合う2つの自律神経

 自律神経は、自分の意思に関係なく体の働きを調整する神経で、無意識にしている呼吸、発汗、体温調整、消化、排泄、睡眠などを司っています。

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自律神経は副交感神経交感神経があり、お互いが24時間、365日休まずバランスをとりあって、体の働きを安定的に調整しています。

2つの自律神経は副交感神経が血管を拡張して血行をよくし、交感神経は血管を収縮して血行を緩やかにするなど、正反対の働きをしています。

また、昼に交感神経が優位になり活発に活動して、夜は副交感神経が優位になり休息モードになります(副交感神経と交感神経は、まさに陰陽のバランスの1つです。)

そして、この自律神経のバランスを崩すのが、体に無理を強いる肉体的なストレスや、悩み心配事などの精神的なストレスです。

身体の無理や、悩みを抱え続けると交感神経過緊張に陥り、副交感神経の働きが抑制されて体温が低下、血流が悪化して日常的にみられるさまざまな体調不良や病気が起こるのです。

そしてもう1つ重要なことは、自律神経が身体の免疫系を担当する白血球の働きにも深く関与している、ということです。

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第3章 免疫力の主役「白血球」

 白血球は全身の血液をめぐって体を異物から守るのが役目です。

白血球はリンパ球、顆粒球、マクロファージという免疫細胞を持ち、絶妙な役割分担を行っています。

白血球の約60%を占める顆粒球は細菌など大きい異物を食べて処理し、約35%を占めるリンパ球は体に侵入したウイルスなどの異物やがん細胞などを処理します。

残りの5%を占めるマクロファージは、顆粒球やリンパ球を誘導する司令塔の役目を持ちます。

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顆粒球は、細菌などを食べると、化膿性の炎症を起こします。また異物を食べたあとの顆粒球の残骸は、臓器や血管の粘膜上で活性酸素をまき散らし、組織や細胞を破壊します。

活性酸素が増えると、炎症疾患をはじめ、がん、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、白内障などの病気を引き起こします。

このように、顆粒球は異物の侵入を防ぐ大切な防御細胞ですが、これが増加しすぎるとかえって病気を引き起こすのです。

一方、リンパ球は「抗原抗体反応」という免疫力を発揮します。

抗原抗体反応とは、ウイルスなどが体内に入ると、リンパ球がこれに対抗できる抗体を作ることです。この抗体によって病気から体を守っているのです。

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第4章 自律神経と白血球の連動

 体の中では顆粒球が増えるとリンパ球が減り、逆に顆粒球が減るとリンパ球が増えるようにバランスがとられています。

そして、顆粒球、リンパ球の増減には、自律神経の交感神経と副交感神経の働きが連動していることが解明されました。

交感神経が優位だと顆粒球が増え、副交感神経が優位だとリンパ球が増えるのです。

この連動により、無理やストレスによって交感神経が緊張すると、低体温や血流障害が起き、白血球の免疫細胞の顆粒が過剰になり、免疫力が下がってさまざまな病気が起こるのです。

また、活性酸素による組織破壊が、高血圧、糖尿病などの生活習慣病、狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳卒中などの脳疾患、腎不全、胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、甲状腺機能亢進症、子宮内膜症、がんなどを引き起こすことになります。

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つまり、身体の免疫システムが正しく働くか働かないかは、自律神経の働きにかかっている、ということなのです。

このように、東洋医学で言われてきた陰陽のバランスと自己治癒力の関係が、現代医学の分野でも分かってました。

無理やストレスで交感神経が緊張し顆粒球が増えた人は、頑張りすぎや悩み過ぎの生き方や考え方から逃れ、休養や身体を温めることに徹すると、免疫力が正しく働き病気が治癒に向かうのです。

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引用文献 安保 徹:「やめてみる」病気は自分で治せる 永岡書店

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第5章 自己治癒力の働きを高める鍼灸治療

 このように、長年、東洋医学で伝えられてきた病気の成り立ち、そして、陰陽のバランスを整えることや気血のめぐりを良くすること、冷えを解消すること、自己治癒力を働かせることが、現代医学でも説明されるようになってきました。

なぜ鍼灸は効くのか?ということが科学的に分かってきたのです。

鍼灸治療は長い歴史の中で、病気の成り立ちを東洋医学的に解明し、自己治癒力によって病から回復できることを明らかにしてきました。

そして、その考え方と治療法は、脈々と現代にまで受け継がれてきています。

鍼灸治療とは、「人が本来持っている自己治癒力がきちんと働くように導くこと」なのです。

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病を発症するほど低下してしまった自己治癒力は、自分の力だけでは回復が難しい場合があります。

そんな時、鍼灸は治癒力がきちんと働くように手助けをします。

 気血のめぐりを良くして冷えをとり、陰陽のバランスを整え、自己治癒力が最大限に働くように促すこと、これこそが鍼灸治療の真髄なのです。

(現代医学的にいえば、血流を良くして、体を温め、副交感神経と交感神経のバランスを整え、免疫力を正しく働かせることで病気は治癒に向かうのです。)

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はり灸はこのように自己治癒力に着目した治療法で、どの病気が鍼灸治療に適しているのか、どんな身体が鍼灸治療に合うのか、という区別はなく、すべての症状にあてはまります。
 どんな病でも自己治癒力によって自然治癒する人は必ずいらっしゃいます。

人の治癒力は昔も今も変わらないのです。

自分の症状はなかなか改善しないとお悩みの方、あきらめずにぜひ一度はなもも鍼灸治療院へご相談ください。

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水素の驚きべき効果!若さアンチエイジング、美、ガン、健康、疲労ストレス、うつ

水素の驚きべき効果!若さアンチエイジング、美、ガン、健康、疲労ストレス、うつ。

ほとんどの初期症状がストレスが、きっかけになるが、それを食い止める

腸内環境がすでに、きたなくゴミになっている。自然治癒力は、働けない。

生活習慣病は、すべて腸内の環境と交換神経できまる。