胎児、新生児のケトン体は、今の基準値より高値が当たり前。

【14/08/11 産婦人科医 宗田

日本とアメリカの糖尿病学会誌

江部先生、先日の日本糖尿病学会誌のレターに対する詳細な反論ありがとうございました。

インスリンが使われるようになる前は、糖質制限食は、糖尿病の治療食だったということですが、インスリンを使うようになっていつでも血糖を下げられるという安易な治療が中心になって、食事療法や糖質に対する警戒がなくなっているように思えます。

『それは1991年当時は、空腹時血糖値とHbA1cのみで血糖コントロールを評価しており、酸化ストレスの最大リスクである「平均血糖変動幅増大」「食後高血糖」のことは、全く知られていませんでした。当然この文献でも無視されています。』

理解しました。

1991年のRizzo等論文を引用して妊婦のケトン体高値のリスクを語る方が多いのですが、これはケトン体が100-180μmol/Lというレベルで評価を下しており、普通の妊婦の臍帯血や胎盤のケトン体が1000μmol/Lくらい当たり前、という値から見たら、まったく意味のない数字ですね。

でも
1)ケトン体=知能低下説と
2)ケトン体=飢餓説は、日本糖尿病学会に蔓延している慢性疾患です。

糖質制限食に対する偏見もひどいですが、糖質制限ではない症例を使って、責任のないレターで個人のつぶやきレベル( エビデンスレベル最低) で批判する日本の糖尿病学会誌と、大勢のデーターをRCT論文(エビデンスレベル最高)にまとめて掲載しているアメリカ糖尿病学会誌の研究を比べると驚くべきレベルの差を感じます。

悲しいことですが、かえって、先が見えてきたように感じるのは私だけでしょうか?】

こんにちは。

産婦人科医の宗田先生から、ケトン体に対するコメントをいただきました。
ありがとうございます。

宗田先生は、年間700例の分娩を手がけておられ、糖質制限食を導入され、胎児、臍帯血、新生児のケトン体値を、積極的に調べておられます。

ケトン体値は、アボットジャパン 株式会社のプレシジョン エクシードでβケトンを調べておられます。

従って、ケトン体のなかで、βヒドロキシ酪酸を測定ということになります。

βヒドロキシ酪酸の基準値ですが、

ファルコバイオシステムズ:74μM/L 以下
SRL:85μmol/L以下
京都微生物研究所:76μM/L 以下

といった具合で、会社により少し差があります。

2014年1月12日(日)大阪国際会議場で開催された第17回日本病態栄養学会年次学術集会において、宗田先生がご研究を発表されました。

以下はその時のデータです。

βヒドロキシ酪酸濃度(74~85μM/L以下)

胎盤絨毛間液:1730μM/L  58検体Mの平均
600~4500μM/Lの幅あり。全検体が基準値よりはるかに高値。

臍帯血(一般食):181.7μM/L  231人の平均
16~1149μM/Lの幅があり、33%は基準値より高値。
一般食でも最大は1149μM/L。

生後4日目新生児の血液:240μM/L  312人の平均
100~800μM/Lの幅あり。全員基準値より高値。

生後1ヶ月新生児の血液:400μM/L  40人の平均
300~700μM/Lの幅あり。全員基準値より高値。

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胎児・新生児のケトン体は高値。ケトン体の安全性の証明。

こんばんは。

2014年1月12日(日)

大阪国際会議場で開催された第17回日本病態栄養学会年次学術集会に参加してきました。

お目当ては、10:50~12:00に発表された糖質制限食3題です。

一般演題69 小児栄養・母子栄養②
第2日目1月12日(日)10:50~12:00  会議室801+802

O-429 妊娠糖尿病における糖質制限食事療法の導入効果の検証第2報1
永井クリニック松本桃代、他

O-430 妊娠糖尿病における糖質制限食事療法の導入効果の検証2第二報CGMによる検討を加えて
宗田マタニティクリニック河口江里、他

O-431 妊娠糖尿病における糖質制限食事療法の導入効果の検証3糖質制限食による高ケトン血症は危険か?
宗田マタニティクリニック宗田哲男

永井クリニック松本桃代管理栄養士は、昨年に続いて、妊娠糖尿病において、糖質制限食が血糖管理に有効であり、安全に実施できることを報告されました。

宗田マタニティクリニック河口江里管理栄養士は、CGM(Continuous Glucose Monitoring:持続ブドウ糖測定)システムを使用して、糖質制限食と糖質を摂取した場合の、血糖変動を比較検討されました。

その結果、糖質を摂取すれば食後高血糖と平均血糖変動幅増大を生じ、糖質制限食ならそれらが生じないことを示されました。

宗田哲男先生は、普通に糖質を食べている女性における人工流産児の絨毛のケトン体値を、58検体測定され、平均1730μmol/Lで、通常の基準値(血中総ケトン体28~120μmol/l)に比しはるかに高値であることを報告されました。

58検体全てが成人の基準値よりはるかに高値でしたので、胎児のケトン体の基準値は成人よりかなり高値であると言えます。

これは世界で初めての報告であり、極めて貴重なデータです。(^-^)v(^-^)v

6週から18週までの胎児の絨毛間液のケトン体値がこれほど高値であることは、胎児の脳を始めとした組織の主たるエネルギー源はケトン体である可能性を示唆しており、このことはそのままケトン体の本質的安全性を証明するものです。
勿論58検体全例で、酸性血症(アシドーシス)ありませんでした。

また生後4日目の新生児312名において、血中ケトン体の平均値は240.4μmol/L
生後1ヶ月の新生児40名において、血中ケトン体の平均値は400μmol/L

と一般的な基準値よりはるかに高値であることを報告されました。

新生児のケトン体値の報告も、これだけの数がまとまったのは、おそらく世界で始めてと思います。

このデータからは、新生児においても血中ケトン体は重要なエネルギー源となっていることを示唆しており、ここでもケトン体の安全性が保証されたことになります。

ヒューマン・ニュートリション第10版(医歯薬出版)2004年、P748
脳の代謝の項目に
「・・・母乳は脂肪含有量が高くケトン体生成に必要な基質を供給することができる。
発達中の脳では血中からケトン体を取り込み利用できるという特殊な能力があり、新生児においてはケトン体は脳における重要なエネルギー源となっている。・・・」
との記載があります。

ヒューマン・ニュートリションは、英国で最も権威のある人間栄養学の教科書です。

新生児においては、ケトン体は脳の重要なエネルギー源ということを明記してあるのはすごいです。

一方、新生児だけではなく、胎児においてもケトン体は脳における重要なエネルギー源の可能性が高いことは、世界で初めて宗田哲男先生が示されたわけです。

今回の宗田先生の研究成果は、今後「ヒューマン・ニュートリション」にも引用されていくと思います。

宗田哲男先生、松本桃代管理栄養士、河口江里管理栄養士のお三方、糖質制限食やケトン食推進において、ターニング・ポイントとなる貴重な発表をありがとうございました。 m(_ _)m

江部康二

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ケトン体の安全性と基準値と糖質制限食

 

http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1332.html より

こんにちは

ケトン体の生成と安全性>

血中ケトン体の安全性について、特に妊娠中の女性から質問が過去複数ありました。

ケトン体、なかなかなじみがなくてわかりにくいですよね (∵)?

それで、まず結論を先にいうと、血中ケトン体の安全性は、極めて高いですのでご安心ください。 (^_^)

ケトン体は肝細胞内で、

「脂肪酸→β酸化→アセチルCoA→ケトン体

という順番で日常的に生成されていて、肝臓では使用されずに、他の臓器、脳や筋肉のエネルギー源として供給されます。

糖質を普通に摂取している人の血中ケトン体の基準値は、施設により差はありますが、「26~122μM/L 」くらいです。

つまり、日常的に糖質を摂取している人でも、これくらいの血中ケトン体は常に存在していて、心筋や骨格筋など多くの体細胞の主たるエネルギー源となっているのです。

つまり、人体のごく普通のエネルギー源であり、当然安全性は高いです。

どれくらい安全かを、もう一つのエネルギー源であるブドウ糖と比べてみると、わかりやすいですね。

絶食療法中やスーパー糖質制限食の初期には、血中ケトン体は、3000~4000μM/Lくらいで、基準値の30~40倍の高値になりますが、それ自体は、各細胞において全く安全なものです。

このようなとき、一過性に酸性血症となりますが、人体の緩衝作用によりしばらくして正常のPHに戻ります。

100万年前のご先祖とかでは、獲物が捕れないときなどには日常的に、このような数値を繰り返していたことでしょうし、当然、血管内皮にも無害です。

一方、血中ブドウ糖の基準値は空腹時で「60~109mg/dl」です。

食後とかで血糖値が180mg/dlを超えてくると、リアルタイムに血管内皮を傷害し酸化ストレスを引き起こし、繰り返せば動脈硬化の大きなリスクとなります。

血糖値が高値であれば、胎児にも悪影響があることは確認されています。

血糖値が300mgでも充分危ないですが、3000mgなど想像を絶した数値では、当然生体は生命を保てないでしょう。

そのため、インスリンが速やかに分泌されて、食後血糖値が140~180mg/dlを超えないように、厳しく管理しているわけです。

このように検討してみると、ケトン体はブドウ糖よりは、はるかに安全性の高いエネルギー源ということができますね。

なお、母乳育児中の乳児のケトン体の基準値も、成人の基準値より高値です。

スーパー糖質制限食を実践しているとケトン体は現行の基準値よりは高値となります。

例えば、2002年からスーパー糖質制限食実践中の江部康二の血中ケトン体は、「400~800~1200/μM/L」くらいです。

このくらいが、狩猟・採集だったころ400万年間の人類の基準値、そして生肉・生魚が主食の伝統的食生活を維持していたころのイヌイットの基準値、と思われます。

そして、農耕前の人類もイヌイットもスーパー糖質制限食を実践しながら、妊娠・出産・育児をしてきたという事実もケトン体の安全性を保証するものです。

次回は、念のために、重症の病態である糖尿病性ケトアシドーシスのお話しをします。

詳細は~

http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1332.html

ケトン体、それはおなかの赤ちゃんの栄養源だった

2016/03/24 – 宗田先生は、普通に糖質を摂取している女性が人工妊娠中絶をした時の胎盤組織液でβヒドロキシ酪酸(ケトン体の … 語版(医歯薬出版)の「脳の代謝」の項目に「母乳は脂肪含有量が高くケトン体生成に必要な基質を供給することができる。

宗田マタニティクリニック(千葉県市原市)の院長、そして私の畏友(いゆう)でもある宗田哲男先生が、2015年11月に出版した「ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか」(光文社新書)がベストセラーになっています。とても興味深い内容の本ですので、この連載の読者の皆さんにも一読をお勧めします。産婦人科医である宗田先生が手がけたヒトの胎盤のケトン体を測定した研究は、おそらく世界で初めての成果です。私も共同研究者の一人として参加させていただきました。今回、まずはその研究の概要を紹介したいと思います。14年と15年の2度、学会発表されていますので、個々に解説しましょう。

妊娠初期の胎盤と新生児のケトン体値は成人より高い!

○2014年1月12日 第17回日本病態栄養学会年次学術集会

「ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか」宗田哲男著、光文社新書
「ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか」宗田哲男著、光文社新書

宗田先生は、普通に糖質を摂取している女性が人工妊娠中絶をした時の胎盤組織液でβヒドロキシ酪酸(ケトン体の一種)の値を58検体分測定されました。結果は平均1730μmol/Lで、通常の成人の基準値(85μmol/L以下)と比べ、はるかに高いことが分かりました。58検体全て、例外なく成人の基準値の20~30倍だったのです。胎盤組織液のケトン体値が高値ということは、胎児の血中のケトン体の基準値も成人よりかなり高値であると考えられます。これは世界初の報告であり、極めて貴重なデータです。

妊娠6週から18週までの胎児の胎盤組織液のケトン体値がこれほど高値であることは、脳をはじめとする胎児の体の組織の主たるエネルギー源がケトン体である、という可能性を示唆しています。このことはそのままケトン体の本質的安全性を証明するものです。妊娠中にケトン体が血中に増えすぎると、本来アルカリ性の血液が酸性に傾く「酸性血症(アシドーシス)」という危険な状態になると懸念する医師もいるでしょうが、もちろんこの58検体では全例、酸性血症はありません。

ついで生後4日目の新生児312人のβヒドロキシ酪酸を調べると、その平均値は240.4μmol/L、生後1カ月の40人でも400μmol/Lと、こちらも一般的な成人の基準値よりはるかに高値でした。新生児のケトン体値の報告も、これだけの数がまとまったのはおそらく初だと思います。このデータは、新生児でも血中ケトン体が重要なエネルギー源であることを示唆しています。ここでもケトン体の安全性が証明された、と考えられます。

ケトン体は胎盤で作られ、胎児に送られている

○2015年1月10日 第18回日本病態栄養学会年次学術集会

耐糖能正常、つまり糖尿病の傾向が全くない妊婦60人の協力を得て、分娩(ぶんべん)時に胎盤組織液と臍帯血(さいたいけつ=へその緒の中の血液)のβヒドロキシ酪酸値を測定しました。結果、胎盤組織液は平均2235.0μmol/L、一方、臍帯血の方は平均779.2μmol/Lで、胎盤組織液の方が有意に高い値を示しました。胎盤内のケトン体値のほうが、臍帯血より高いということは、胎盤でβヒドロキシ酪酸が作られ、胎児にエネルギー源として供給されているということが示唆されます。

15年に発表された胎盤組織液のβヒドロキシ酪酸値のデータも、14年に発表されたデータも、成人の基準値の20~30倍の範囲内に収まります。違いは、14年のデータは妊娠初期に流産した段階での測定なのに対し、15年分は分娩時の測定という点です。この二つのデータにより、胎盤のβヒドロキシ酪酸値は妊娠初期から分娩時まで、一貫して成人基準値の20~30倍という高値を維持している、ということが言えるようになりました。

ケトン体は妊娠中絶えず胎児に供給されている

一連の研究によって、妊娠初期から分娩時まで、胎盤のβヒドロキシ酪酸、つまりケトン体の高値は当たり前だと言えるのです。このことから、ケトン体の安全性は再び確立された、と宗田先生は主張していますし、私も同意見です。対して、胎盤組織内の血糖値の方を調べてみると、どんな妊婦さんでも(糖尿病であってもなくても)75~80mg/dLで、臍帯血の血糖値と比べても有意差はありませんでした。このことから、胎児はブドウ糖よりもβヒドロキシ酪酸などケトン体を主たるエネルギー源としており、そのために胎盤でケトン体がせっせと生産されていると私は見ています。

実は妊娠中にケトン体値が高い状態で生まれた子供は知能低下を起こすという論文が、1991年に出されています。今もそのことを信じている医療従事者、研究者もいますが、宗田先生の研究は、胎児においてはケトン体高値は当たり前のことであり、危険どころか、主たるエネルギー源である可能性が極めて高いと主張しているのです。

栄養学の教科書、科学誌の最新論文でも

栄養学の教科書「ヒューマン・ニュートリション第10版」の日本語版(医歯薬出版)の「脳の代謝」の項目に「母乳は脂肪含有量が高くケトン体生成に必要な基質を供給することができる。発達中の脳では血中からケトン体を取り込み利用できるという特殊な能力があり、新生児においてはケトン体は脳における重要なエネルギー源となっている」という記載があります。この本は英国で作られ、世界中で読まれている最も権威のある人間栄養学の教科書です。新生児にとって、ケトン体は脳の重要なエネルギー源ということを明記してあるのはさすがだと思います。一方、宗田先生は、新生児だけではなく、胎児においてもケトン体が重要なエネルギー源の可能性が高いと、世界で初めて示されたわけです。

さらに15年2月、米国の医学誌「Nature Medicine」に「絶食や低炭水化物食、激しい運動で炎症が抑制されるのは、ケトン体(βヒドロキシ酪酸)による効果の可能性が示唆された」という論文が載りました(注)。

病のもと「炎症」を抑える効果は……

Nature Medicineは世界でもトップクラスの権威ある医学誌です。詳しい説明は省きますが、「炎症が抑制」できれば感染症、糖尿病、動脈硬化、自己免疫疾患、虚血障害(脳梗塞<こうそく>、心筋梗塞など)等を含むさまざまな疾患の改善が期待できる、と考えられています。つまりケトン体がこれらの多種多様な病気の改善に役に立つ可能性があるということでしょう。スーパー糖質制限食を取り入れると糖尿病や肥満だけではなく、さまざまな生活習慣病、アレルギー疾患までもが改善すると多くの人が報告していますが、そのメカニズムは、血中ケトン体が増えて炎症を抑制しているのではないか、と私は見ています。

「ケトン体は悪者ではない」

ケトン体やケトン食について5回にわたって紹介してきました。途中何度か紹介した通り、ケトン体は、日本の医学界では長らく悪者扱いされてきました。しかし、最新の研究成果でその解釈は覆りつつあると私は考えています。今後も新しい情報を提供して、読者の皆さんにケトン体の本当の姿を知っていただきたいと思っています。

×   ×   ×

注:The ketone metabolite β-hydroxybutyrate blocks NLRP3 inflammasome–mediated inflammatory disease. Nature Medicine 21, 263–269 (2015) doi:10.1038/nm.3804

糖質制限食の基本を知る

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妊娠糖尿病の症状と原因

岡田昌子先生

この記事の監修ドクター

マオクリニック 院長  岡田昌子先生

妊娠中に気をつけたい病気の1つに、「妊娠糖尿病」があります。これは、妊婦さんの約8人に1人が発症する病気で決して珍しいものではありませんが、母体や胎児にさまざまな悪影響を及ぼすため、十分な注意が必要です。妊娠糖尿病の原因と症状、発症により起こり得るリスクについて解説します。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発症、あるいは見つかった糖代謝異常のこと。糖代謝異常とは、血糖値は基準よりも高いが、糖尿病と診断されるほどではない状態のことです。妊娠中の検査で明らかに糖尿病と診断されるほどの高血糖が確認されたり、妊娠前から糖尿病があったりした場合は「糖尿病合併妊娠」と言い、妊娠糖尿病とは区別されます。

食事をしたあとは、食べ物に含まれる糖質が分解されて「ブドウ糖」になり、血液中に取り込まれます。よって、誰でも「血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)」は上昇します。通常は、血糖値が上昇すると「インスリン」というホルモンの働きでブドウ糖が全身の細胞に取り込まれエネルギーとして利用されたり、肝臓や筋肉、脂肪組織に取り込まれてエネルギー源として蓄えられるため、血糖値は徐々に正常な範囲にまで低下していきます。

しかし、妊娠中はお腹の赤ちゃんにもブドウ糖を供給する必要があるため、胎児が大きくなるに従って胎盤からインスリンの働きを抑えるホルモンが分泌されたり、インスリンを壊す酵素が作られます。これにより、インスリンが効きにくい状態になり、その結果、血糖値が上昇しやすくなってしまいます。

妊娠糖尿病の原因

日本人の糖尿病患者に多い「2型糖尿病」は、食べ過ぎや運動不足、肥満などといった不適切な生活習慣の積み重ねが大きく影響して起こります。妊娠糖尿病も、高カロリーな食事の摂取や肥満などが危険因子になりますが、必ずしもこうした生活習慣のせいで起こるとは限らず、糖尿病になりやすい遺伝的体質を持っている(両親や兄弟姉妹に糖尿病の人がいる)ことや、35歳以上の高齢出産も原因になります。

他にも、強度の尿糖陽性※が出た人、もしくは2回以上続けて尿糖陽性が出た人、巨大児や過剰発育児の分娩経験がある人、以前または現在、妊娠高血圧症候群や羊水過多症を患っている人なども、妊娠糖尿病になりやすいことがわかっています。

※(尿糖陽性)~血液中のブドウ糖(血糖)が尿の中に漏れ出たもの。健康な人の場合、尿から糖が検出されることはない。

妊娠糖尿病の症状

妊娠糖尿病になっても、初期段階では自覚症状がほとんどありません。進行すると、のどが渇く、尿の量・回数が増える、疲れやすいといった症状が現れますが、妊娠中は体の変化で疲れやすくなりますし、赤ちゃんがお腹にいることで膀胱が圧迫されてトイレが近くなるので、こうした症状が妊娠糖尿病によるものだとは気づくにくいことが多いです。そのため、自分で異変に気づくのではなく、妊娠中の検査によって判明するケースがほとんどのようです。

しかし、妊娠中に高血糖状態が続くと、流産や早産のリスクが高まったり、妊娠高血圧症候群、羊水過多症、尿路感染症などの合併症を起こしやすくなります。また、巨大児、低出生体重児、先天性奇形、子宮内胎児死亡などのリスクも高くなります。出生後は、新生児低血糖症、呼吸障害、多血症などの症状が起こるリスクもあるので、十分な注意が必要です。

この病気・症状の初診に向いている科 内科

求ごくの ケトン体 ダイエット 杉本接骨鍼灸院

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妊婦健診の「具体的」な内容を知りたい!

妊婦健診 妊娠すると必ず妊婦健診に通うことになります。 妊娠初期は、毎週~2週に一度妊娠中期は、月に一度妊娠後期は、2週に1度~毎週 と通う頻度も多く、健診内容も初妊娠の人とっては初めての事ばかりで不安に思っている人も多い …

 

診察

 

妊娠すると必ず妊婦健診に通うことになります。

妊娠初期は、毎週~2週に一度
妊娠中期は、月に一度
妊娠後期は、2週に1度~毎週

と通う頻度も多く、健診内容も初妊娠の人とっては初めての事ばかりで不安に思っている人も多いのではないかと思います。

そんな不安を少しでも和らげられるよう、「妊娠月数ごとに受ける健診項目」と「健診内容」を表にまとめましたので、目を通してみてください。

 ~妊娠月数別~「健診頻度・項目」

妊婦健診 項目

 

 

基本検査内容

 

体重・身長測定

初診時の体重は、妊娠中の体重の増減を知るための基準になります。
なので正確な体重が量れるように、身につけている物は出来るだけは外して測定を行いましょう。
またBMI(肥満度)を算出する為に身長の測定も必要になります。

 

【BMIとは?】

簡単にできる、肥満度をチェックする計算式になります。計算の仕方は以下の計算式で求めます。
そして出た値(BMI値)の数値によって自分が肥満度が分かります。

BIM 画像

 

血圧測定

場所によっては自分で測る産院もありますが測り方は自動血圧計に書いてあるので、そのとおりに行えば簡単に測ることができます。
もし分からなくても、スタッフに聞けば親切に教えてくれるので安心です。

また血圧は緊張していたり、息切れしていると変動しますのでリラックスした状態のときに測ることを心がけてください。

 

 尿検査

 コップを受け取りそれに尿を出して提出します、量はコップ底から2cmで十分です。
出始めと終わりの尿には雑菌がまじりやすいので中間尿をとるようにします。

初診の尿検査は妊娠してるかどうかを調べることが主な目的になりますが、その後の妊婦健診では「妊娠糖尿病」や「妊娠中毒症」を調べる為の重要な検査項目にもなります。

 

浮腫検査

 浮腫の検査は足のすねを指で押し、その戻り具合を見ます。
特に妊娠後期での「むくみ」は妊娠高血圧症候群が疑われ、その時は血圧や尿たんぱくの結果と照らし合わせて判断されます。

 

子宮底長測定

恥骨の上端から子宮の一番上までの長さを測ります。
測定を開始する時期は妊娠4ヶ月くらいが一般的で、赤ちゃんの発育具合や羊水の量を診断する目安にもなります。

 

 腹囲測定

お腹の一番膨らんでいる部分の測定を行います。
測定で出た値は子宮の大きさや羊水量の目安にはしますが、脂肪のつき方で個人差がありますので数値の具体的な基準はありません。
しかし急激に大きくなったり、ほとんど大きくならなかったりする場合は詳しく検査する必要があります。

 

触診

枠の中に表示させたい文字を入れてくださいね。お腹に手を当て、赤ちゃんの向きや子宮の大きさや張り具合、骨盤の位置などを調べます。
また妊娠初期では「子宮筋腫」の有無を、中期・後期では「子宮収縮」の有無のチェックを行います。

 

内診

下着をとって内診台にのり、膣に膣鏡や指を入れて触診します。
妊娠初期の目的は子宮の大きさや形、膣内や子宮の炎症を。
中期以降では子宮口が閉じているか、早産の兆候が無いか、
後期では子宮口の硬さや開きを確認します。

 

超音波検査

超音波をお腹にあて、子宮や赤ちゃんの様子をモニターに映し出し様子をします。
妊娠初めは膣に器具をいれて検査しますが、お腹が大きくなってからはお腹の上から器具を当て検査を行います。
初期では心拍の確認、子宮筋腫や卵巣嚢種のチェックを、
中・後期では胎盤や羊水の異常、早産の兆候の発見に役立ちます。

 

 

 

その他の検査

 

血液検査

血液検査では血糖値や貧血、感染症の有無を調べることが出来ます。
特に重要なのは感染症の有無で、早期発見が赤ちゃんへ感染する可能性を低くすることにつながります。

 

GBS(B群溶血連鎖球菌)

GBS(B群溶血連鎖球菌)とは菌の一種で膣に常在していることも多く、妊婦の12%程度がこの菌を保有していると言われています。
GBSは通常の抵抗力を持っているなら特に心配することがない程度の菌ですが、生まれてすぐの赤ちゃんは抵抗力がとても弱いので、産道を通る際に感染してしまう可能性があります。そして発症してしまうと酷い場合は敗血症、肺炎などをおこしてしまいます。

ですので出産前までに妊婦さんがGBSを保有しているかの検査を行い、保有している際は感染を防ぐための処置を行います。

検査方法は「おりもの」を綿棒でとり、それを培養検査にかけ行います。

 

 

NST(ノンストレステスト)

NST(ノンストレステスト)とは、子宮の収縮がない時に赤ちゃんが元気かどうかを調べる検査で、赤ちゃんが出産に耐えられるかを判断する目安にもなります。

検査方法はお腹の表面に子宮収縮と胎児心拍をキャッチする器具をつけ、胎動を感じたらボタンを押します。
検査時間は30分前後です。