突然ですが、あなたの頭には白髪がありますか?
通常、日本人は30代を過ぎた頃から少しずつ白髪が生え始めるといわれています。
男性のほうが白髪になるのが早いといわれていて、男性は30代前半、女性は30代後半で白髪にはっきりと気付くようになるそうです。
白髪が生え始めると、どうしても自分が老けたように感じますよね。
でも実は、他人から見たあなたのほうが、老けて見えているという事実を知っていましたか?
あるシャンプーメーカーの調査によると、白髪が“髪の生え際”や“分け目”といった目立ちやすい場所に生えると、7歳も老けて見えることが分かりました・・・!
つまり、28歳の人に白髪が生えると、35歳のように見え、33歳の人に白髪が生えると、40歳のように見えてしまうんです・・・!
きゃああああ・・・!!
思わず悲鳴を上げてしまいましたが、実年齢以上に老けて見られないためにも、白髪はなるべく増やしたくないですよね。
では、どうすれば、白髪を減らすことができるのでしょうか?
それには、私たちの毛が生えている「毛穴」がもつ神秘的な機能を知っておく必要があったんです・・・!
というわけで、今回は毛を生み出す「毛穴」の神秘から、白髪を予防するための方法までを一挙に取り上げたいと思います。
それではまいりましょう!
私たちの髪の毛は、もともとは白髪だった
実は、わたしたちの髪はもともとは色素のない「白髪」なんです。
もともと白かった髪が、私たちの毛穴の奥にある「毛を黒く染めるシステム」を通して、黒く染まり、美しい黒髪として頭に生えるんですね。
で、年をとったり、不健康な日々を送っていると、この「黒く染めるシステム」が弱まってしまい、黒く染まりきらなかった毛が生え始めるというわけです。
それが、白髪の正体だったんです!
私たちの髪の毛はもともとは白かったんですね!
そうよ。
もともと白かった毛を、私たちの毛穴にあるシステムが黒く染めてくれているの。
じゃ、じゃあ、師長のそのパープル色の髪の毛は・・・!?
・・・これは美容院でカラー入れてるの・・・。
じゃあ、その「黒く染めるシステム」はどうすれば維持できるのでしょうか?
そのためには、まず、そのシステムが弱まってしまう原因から学んでいきましょう。
白髪は、黒髪を生み出すサイクルが崩れたときに生まれます!
「黒く染めるシステム」がなぜ弱まるのか?を解説する前に、私たちの黒髪はどのようにして生えるのかというメカニズムをカンタンにお話ししておきます。
私たちが赤ちゃんの頃を経て大きく育ってきたように、髪の毛も赤ちゃんの時代を経て育ってきます。
髪の毛の赤ちゃんを専門用語で「幹細胞(かんさいぼう)」と呼びます。
この幹細胞とは、私たちの身体の中にある細胞の寿命が尽きたときに、新しい細胞となって、その細胞と入れ替わることができる細胞のことです。
私たちの髪の毛も立派な細胞ですから、生えている毛が抜けたりしたときには、幹細胞が新しい毛として入れ替わります。
実は、白髪や抜け毛など、毛にまつわるあらゆる問題は、この幹細胞の働きがおかしくなることによって起こるんです。
ということは、幹細胞のことを理解すれば、白髪のことも防げるかも・・・!
そこで、続けて幹細胞の働きについて解説していきますね。
この「幹細胞」という言葉、なんだか難しく感じるので、次から幹細胞のことを「カンちゃん」と呼んじゃいます!
幹細胞は「バルジ領域」という名の“ネバーランド”で暮らしている
突然ですが、あなたは「ピーターパン」という童話を知っていますか?
「ピーターパン」とは、子供しかいないネバーランドという妖精の国を舞台に、ピーターパンと人間の国からやってきたウェンディという子供たちが繰り広げる冒険活劇です。
このストーリーの最後では、人間の国からやってきたウェンディたちが、「このままネバーランドで暮らすか?人間の国へ戻って大人になるか?」という選択に向き合います。
実は、幹細胞のカンちゃんたちも、成長とともに、常にこのピーターパンのような選択を迎えているんです。
幹細胞のカンちゃんたちは、毛穴の中にある「バルジ領域」と呼ばれる空間で生きています。
(バルジ領域は、毛根の中にあるネバーランドと考えてくださいね)
この中では以下のふたつの選択肢が与えられるんです。