足がつるのは何が原因!?病気の可能性もあるって本当なの?

健康

足がつる 原因 病気

足がつると、どうしようもない痛みに苦しみますよね。
この「足がつる」という症状、クセになってしまうのが困った点です。

では、足がつるのは一体何が原因になっているのでしょうか?
また、この症状から考えられる病気はあるのでしょうか?

そこで、そんな辛い「足がつる」という症状の原因や、それが関係する病気を紹介します。

足がつる※その原因は!?

足がつる症状は、筋肉の異常収縮によって起こります。

そして、この筋肉の異常収縮という症状を引き起こす原因として考えられるのが、以下のようなものです。

・運動不足
・筋肉疲労
・水分不足
・体液中の電解質異常

これらの原因による足がつるという症状は、一過性のもので、いわゆる「クセになる症状」とは少し違っています。

そして、クセになる「足がつる」症状の原因として考えられることは以下のようなものです。

・糖尿病・椎間板ヘルニア・動脈硬化・甲状腺異常などの病気
・妊娠中
・降圧剤や抗高脂血症剤、ホルモン剤の副作用

足が頻繁につることで悩まされる方は、これらの原因の中に、思い当たるものがあるという方も多いのではないでしょうか?

一過性のものであれば、原因を知れば対策は可能です。

ですが、慢性的に起こる足がつる症状は、原因も慢性的なものなので対策も難しくなりますね。

足がつる※病気が原因!?

足がつる症状の原因には、実は恐ろしい病気が隠されている可能性もあります。

糖尿病や椎間板ヘルニア、甲状腺異常といった病気が原因で頻繁に足がつることがある、というのは先ほどの原因でも述べました。

中には、頻繁に足がつるために、対策したくて病院を受診してみたところ、閉塞性動脈硬化症や腎臓病などの重大な疾病が発覚したということもあります。

足がつる原因になる病気は、深刻なものが非常に多いので、早めの対策が必要です。

放置したことにより、足を切断しなければならない重大な事態に発展してしまったという話もあります。

たかが足のこむら返りと、甘く見て放置するのは良くありません。

明らかに何度もこむら返りを繰り返しており、異常を感じている場合には、無理せず病院を受診してみましょう。

足がつる場合に、まず受診するのは整形外科です。

整形外科医の中には、こむら返りに詳しい先生もいることがあるので、事前にそのような先生を探してみると良いですね。

また、他にも体調面で不安がある場合には、内科を受診して「頻繁に足がつる」という症状を伝えてみましょう。

詳しい検査により、原因となっている病気が発覚するかもしれません。

足がつる※対策法

足がつると激しい痛みを伴いますし、非常に強いストレスを感じますね。
そんなこむら返り、どのように対策すれば、解消することができるのでしょうか?

まず、足がつる症状に対する対策法で有効なものの1つが、ストレッチです。

つっている時の足は、指がおかしな方向に曲がっていたりします。
これをゆっくりと元の位置に戻してあげましょう。

ただし、この時に無理やり戻してしまうと、肉離れなどさらなる悪化を招く可能性があります。

痛みがひどくても、冷静になり、ゆっくり丁寧にもどしていきましょう。

それから、足がつった時は痛みがあるために、どうしても冷やすという発想が出てきてしまいます。

ですがこれは間違い。

足がつった時には、幹部に温めたタオルなどを当て、血行促進したほうが効果的です。

さらに、ある程度痛みが治まったら、心臓に向かってふくらはぎを優しくマッサージし、筋肉をほぐしていきましょう。

血行を良くすると、足がつる原因である筋肉の異常収縮を抑えることができます。

まとめ

誰もが1度は経験したことのある、足がつるという症状。

原因には様々なことが考えられますが、中には恐ろしい病気が潜んでいることもあるのですね!

甘く見ずに、できるだけ早く医療機関を受診し、足がつるという辛い症状から解放されると共に、病気の早期発見にも役立てましょう!

また、足がつってしまった時には、正しい対策法でできるだけスムーズに痛みから解放されたいですね。

電解質検査】電解質の役割、ナトリウム・カリウムが異常値となる原因とは?

 

https://www.ishamachi.com/?p=35283 より

  • 監修

    高山 哲朗

    予測医学研究所 わたクリニック

    • 医師
    • 内科
    • 消化器内科
    • 緩和ケア科

電解質にはさまざまな種類があり、それぞれ体のなかで大きな役割を果たしています。電解質のバランスが悪くなるといろいろな症状が出てくると同時に、電解質のバランスが崩れたことは体のどこかで異常が起きていることのサインにもなります。

ここでは、電解質の役割、ナトリウムまたはカリウムが異常値の場合に考えられる疾患について解説いたします。

電解質とは?なくてはならない電解質の役割

人間の体の約60%は水分です。水分すなわち体液にはさまざまな物質が溶け込んでおり、その物質は電気を帯びる電解質(イオン)と、電気を帯びない非電解質に大別されます。そしてさらに、電解質は水に溶けると陽イオン陰イオンに分かれます。

電解質は、その種類にもよりますが、主に下記のような重要な役割を果たしています。

  • 神経筋肉機能の調整
  • 酸と塩基のバランスの維持(体のpHを一定に保つ)
  • 水分バランスの維持

電解質は体内で合成できないので、食事から摂取しなければなりません。電解質の不足では欠乏症や不調の原因となりますが、摂り過ぎも中毒をおこす場合があります。また、食生活の乱れや脱水などで電解質バランスがくずれる以外に、電解質バランスがくずれるような病気がかくれているケースもあります。

様々な種類の電解質がありますが、代表的なものを下記の表に示します。なお、これらの電解質は血液検査によって調べることができます。

主な電解質 役割
ナトリウム 神経・筋肉の機能、電解質・体液のバランスの維持
カリウム 神経・筋肉の機能、電解質のバランス維持
カルシウム 骨や歯の形成、血液の凝固、筋肉の機能、酵素の正常な機能、正常な心調律の維持
マグネシウム 骨や歯の形成、神経・筋肉の機能、酵素の活性化
リン 骨や歯の形成、エネルギーの生成、核酸の形成

出典:メルクマニュアル医学百科家庭版を参考にいしゃまち編集部作成

ナトリウム値が異常な場合に考えられる病気とは?

ナトリウムの主な役割は体の水分保持です。ナトリウムは食塩(塩化ナトリウム)に含まれます。

水分とナトリウムの調節は、腎臓で行われています。腎臓の機能が低下すると尿量が減り、体内の水分が外へ出ていかなくなるため顔や手足がむくみ、体内のナトリウムが水分でうすまって血液中のナトリウムは低値になります。

持続するむくみや尿量が少ないなどの症状から、腎機能低下が疑われる場合にはナトリウム値を調べ、基準より低値になっていないかを確認します。また、肝硬変心不全といった病気でも尿量が減るため、ナトリウムは低値になります。

一方、ナトリウムが高値になる原因のほとんどは水分の欠乏で、激しい発汗下痢・嘔吐熱中症などで脱水となった場合におこります。

下記の表にナトリウムの基準値、異常値で考えられる病気をあげています。基準値は、検査を行う組合・団体・病院によって異なる場合があります。

基準値 基準値をはずれた場合に疑われる病気
ナトリウム 136~148mEq/l 【高値】

【低値】

出典:神戸市立医療センター中央市民病院を参考にいしゃまち編集部作成

日本人の食事摂取基準(2015 年版)(厚生労働省より)では、ナトリウムの摂取目標値を成人男性で1日8g未満、成人女性では8g未満としています。通常、塩分を多く摂り過ぎるとのどがかわき、水分をとるよう体が自然と調節しており、塩分の摂り過ぎでナトリウム値が上がることはありません。しかし、食塩はあらゆる加工食品にも含まれ、気付かずに多く摂りがちですから、注意したいものです。

カリウム値が異常な場合に考えられる病気とは?

医師

カリウムは神経の興奮や心筋の働きを助ける電解質です。ナトリウムを体の外に出しやすくする作用もあり、塩分の摂り過ぎを調節する役目も担っています。

体内のカリウムの90は尿に排泄されて体外に出ます。そのため、腎臓の機能の低下で尿量が少なくなると、血液中のカリウムは高値になります。輸血及びカリウムを多く含む輸液を点滴したときも高値になります。

一方で、嘔吐や下痢で水分が体の外に出てしまうと一緒にカリウムも排出され低値になります。また、利尿剤の服用で尿量が増加したときや、腎臓からカリウムが異常に失われる疾患(クッシング症候群など)で低値になります。

カリウムが高値になると不整脈などの症状が出現するリスクがあります。反対に、低値では全身のけいれんや筋力低下、意識障害などが出現するため、血液検査で異常を認めた場合には原因の追究やカリウム値を基準値に戻すための治療が必要です。

下記、カリウムの基準値、異常値で考えられる病気をあげています。

基準値 基準値をはずれた場合に疑われる病気
カリウム 3.5~5.3mEq/l 【高値】

  • 腎不全
  • アジソン病
  • 低アルドステロン症
  • 薬物の影響
  • 溶血

【低値】

出典:神戸市立医療センター中央市民病院を参考にいしゃまち編集部作成

カリウムは生野菜、果物、豆類に含まれています。日本人の食事摂取基準(2015 年版)(厚生労働省より)では、カリウムの摂取目標値を成人男性で1日3000mg以上、成人女性では2600mg以上となっています。健康な方の場合は普通の食生活では過剰になることはほとんどありませんが、腎臓の機能が低下している方では、カリウムが排泄されず高値になりやすいため摂り過ぎに注意する必要があります。

まとめ

電解質は私たちの体で重要な働きをしています。バランスのよい食生活により、過不足なくしっかり摂りたいですね。脱水でバランスがくずれる以外にも、腎臓機能の低下など病気がかくれている可能性があり、血液検査で異常を指摘された場合には医療機関でしっかりみてもらうことが大切です。

参照リンク厚生労働省|生活習慣病予防のための健康情報サイト|栄養・食生活|ミネラル
厚生労働省|生活習慣病予防のための健康情報サイト|栄養・食生活|ナトリウム
厚生労働省|生活習慣病予防のための健康情報サイト|栄養・食生活|カリウム
厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要(PDF)
神戸市立医療センター中央市民病院|臨床検査技術部|検査項目・基準範囲の解説|ナトリウム
神戸市立医療センター中央市民病院|臨床検査技術部|検査項目・基準範囲の解説|カリウム
大塚製薬|電解質(イオン)とは
江崎グリコ株式会社|栄養成分百科|ミネラル(電解質)
メルクマニュアル医学百科家庭版|栄養障害|ミネラル|ミネラルの基礎知識
メルクマニュアル医学百科家庭版|電解質平衡|ナトリウム
メルクマニュアル医学百科家庭版|電解質平衡|カリウム