糖尿病おまとめ!原因と合併症の怖さ。1型2型糖尿病の新しい治療法とは?

http://tenshoku-maquia.com/lifework/1358.html より~

 

Image of hungry overweight person sitting on the sofa while watching tv and eat two burgers at home

あなたももしかして既に糖尿病かも。

自分だけは糖尿病と無縁と思っている人がいるかもしれませんが、国内だけでも2000万人の糖尿病予備軍がいます。実は糖尿病と糖分摂取はあまり関係がなく、糖尿病(細小血管症候群)自体は無症状で経過していきます。そして合併症の自覚症状が出た時はすでに糖尿病は進行しています。

面倒な糖尿病と合併症と、血糖値コントロールの煩わしさは糖尿病になってみないとわかりませんが、最低限の知識として程度知っておいても損はありません。

無症状で経過する糖尿病性腎症を発症すると、最悪の場合、余命を半分に縮める血液透析を受ける事になります。定期検診次第で合併症を未然に防ぐことが可能になっているので、できれば糖尿病の見逃しは避けたいものです。

1.糖尿病は細小血管の病気

糖尿病とは、すい臓から分泌されるインスリン不足などによって糖が分解されず、血糖値が高い状態が続くと血液の質が変わっていきます。それが徐々に悪化することで細い血管の「細小血管」の流れが悪くなり、多くの症状が現れます。

そして、段階的に合併症を起こしながら悪化を続けるという「血管の病気」です。網膜や腎臓には細小血管が多いので障害を受けやすい部分になっています。この細小血管が影響を受けて、三大合併症(細小血管症)を起こします。

失明や血液透析の原因として圧倒的に多いのが、この糖尿病です。

血流が悪くなると腎臓に障害が出て血圧も上がります。悪循環が続き、大血管症を起こしやすくなり、脳梗塞も起こります。免疫力の低下も糖尿病特有の症状で感染症を起こしやすくなります。

糖尿病といえば必ず出てくる「細小血管」という単語です。その細小血管とは細動脈と細静脈の間にある毛細血管の中でも細いサイズの血管を指し、ブドウ糖の影響を受けて硬く脆くなるため、眼底の新生血管や腎臓の糸球体、肺胞などに通っている細い血管を指します。

結果的に、ブドウ糖によって細小血管が影響を受ける病気であり、高血糖自体にほとんど症状はありませんが、合併症に伴って起こる症状は多くのものがあります。これは動脈・静脈・毛細血管の3種類の血管を持つ、閉鎖血管系の脊椎動物である限り起こり得る疾患です。

血管を持たない開放血管系の甲殻類には起こりそうにない糖尿病ですが、内臓は肝すい臓と緑の血液だけに、カニのすい臓が機能しなければ致命的かもしれません。

余談もありますが、糖尿病を簡単に説明するとこれだけです。

「だから、どこがどうなるの?」と聞かれると話は長くなります。

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糖尿腎症とネフローゼ症候群

http://www.twmu.ac.jp/NEP/tounyou-jinshougai.html より~

糖尿病と腎障害

糖尿病は、主に膵臓から分泌されるインスリンの不足により、血糖値が上昇してしまい、その結果、さまざまな合併症を起こす疾患です。糖尿病を患い、血糖コントロール不良な期間が継続すると、通常、三大細小血管合併症である神経症、網膜症、腎症の順に合併症が出てきます。

腎症の出現には1020年かかりますが、早期には微量アルブミン尿(腎症2期)、その後、蛋白尿(腎症3期)が出現します。ネフロ-ゼ症候群になることも多く、徐々に腎機能が低下し、腎不全に至ります。

現在、透析を始める患者さんの原因となる疾患ではもっとも頻度が高い疾患です。

症状は

ほとんどの場合、すでに糖尿病と診断されていますが、腎症に特有の症状はありません。蛋白尿が高度になり、ネフローゼ症候群を呈すると、むくみ(浮腫)が出現します。

検査と臨床経過

糖尿病は、尿検査に異常が現れる前から、腎臓に病変が作られます(腎症1期;腎症前期)。糸球体の基底膜が厚くなってきて、そこから小さいタンパクであるアルブミンが微量に漏れるようになってきます(腎症2期:早期腎症期)。

さらに進行すると、病変は広がり、糸球体に結節なども作られるようになると、蛋白尿が明らかになり(腎症3A期:前期顕性腎症期)、腎機能の低下も認められるようになります(腎症3B期:後期顕性腎症期)。さらに腎機能が悪化し(腎症4期:腎不全期)、透析療法が必要になります(腎症5期:透析療法期)。

なお、血尿はほとんど認めず、あってもごくわずかです。

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  • 1期  (前期)
  • 2期  (早期)
  • 3A/3B期 (顕性蛋白尿期)
  • 4期  (腎不全期)
  • 5期  (透析療法期)

診断は

早期に診断するためには、尿検査で微量アルブミンを測定します。30mg/日(mg/gCr)以上であれば陽性で、早期腎症と診断されます。

糖尿病を長く患い、神経症や網膜症を合併している患者さんに、微量アルブミン尿や蛋白尿が認められるようになれば、糖尿病性腎症と考えられます。ただ、これらの合併症が認められない場合や血尿を伴う場合は、他の原因によることも考えて、腎生検が奨められます。

腎生検では、典型的な場合、基底膜の肥厚を主体とした「びまん性病変」、「滲出性病変」、「結節性病変」が認められます。

経過・予後は

腎症12期の期間は非常に長く、1020年かかります。しかし、3期以降になると、進行はきわめて速くなり、25年で透析に至ります。しかも、ネフローゼ症候群になると、むくみ(浮腫)の管理に難渋し、透析導入期には心不全を起こすことも稀ではありません。

また、心臓血管合併症(心筋梗塞など)も多く、生命予後も決して良くはありません。

治療は

早期に腎症の診断をして、インスリン治療を含めた血糖管理をすることが大切です。腎症2期までは、厳密な血糖管理によって腎症の進展を遅らすことができますが、それを過ぎると、血糖管理による進行の抑制はできないといわれており、治療には早期診断が非常に大切であることがわかります。

また、高血圧を合併し、早期から糸球体過剰濾過を起こすため、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARBアンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEIを中心に降圧治療を強化します。

むくみ(浮腫)に対しては、塩分制限を行ったうえで、利尿薬を使用します。糸球体過剰濾過による腎機能悪化を防ぐ目的で、早期からの食事療法(蛋白制限)も行います。

糖尿病の薬はインスリンだけじゃない。糖尿病で処方される薬を紹介

http://diabetes-supplement.diet03.com/diabetes-medicine/ より~

糖尿病になるとインスリンという薬しか無いと思っている方も多いのではないでしょうか?そういう私も糖尿病の薬はインスリンしか無いと思っていました

しかし病院にいって処方される糖尿病の薬はインスリンだけではありません。どんな薬があってどう異なるのでしょうか?

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糖尿病の薬は5タイプ

糖尿病の薬は大きく分類すると5つのタイプにわかれます。

メインはインスリンになりますが、2型糖尿病でインスリンがいきなり処方されることは稀です。むしろそれ以外の4種類の薬が処方されることが多くなっています。

インスリンは元々は膵臓の特定の細胞(膵臓のランゲルハンス島β細胞)から分泌されるホルモンであり、糖尿病はインスリンの分泌不足かインスリンが効かない(効きにくい)状態になっているものです。

であればインスリンを増やしたりインスリンの効果を高めるか、インスリンに依存せずに糖を減らすか、いずれかの方法になります。

そのため下記の4つのタイプの薬が用意されています

  • インスリンの効果を高める薬
  • インスリンの分泌を促す薬
  • 高血糖を抑える・糖の吸収を抑える薬
  • 糖を排泄して血糖を下げる薬

上記4つのうち、薬によっては2つの効果があるものもあります。またいくつかの薬を組み合わせて使う場合もあります。糖尿病の症状には個人差があるためどれを使うかは医師が最終的に決定しますが、当然薬なので副作用もあります。だから糖尿病になってしまって薬を飲むようになったら医師と相談しながらどの薬を使っていくか決めることが大切です。副作用は医師ではわからないところもあるので副作用かな?と思う症状が出たら医師に相談することも大切です。

インスリンの分泌を促す薬

インスリンの分泌を促す薬は主に3種類があります。

  • インクレチン関連薬
  • スルフォニル尿素薬
  • 速攻型インスリン分泌促進薬

インクレチン関連薬

インクレチン関連薬は2つあります。

  • DPP-4阻害薬(飲み薬)
  • GLP-1受容体作用薬(注射薬)

比較的最近から使われるようになった薬です。インクレチンも体内で分泌されるホルモンで腸管から分泌されるホルモンの総称です。その中の1つがGLP-1というホルモンでインスリンを分泌する膵臓のランゲルハンス島β細胞に働きかけてインスリンを分泌させる役割があります。

その特徴を活かして作られたのがGLP-1受容体作用薬となります。しかしGLP-1は腸管から分泌されたらすぐにDPP-4という酵素によってほとんどが分解されてしまいます。そのためDPP4阻害薬でDLP-1の分解を防ぐことでインスリンの分泌を促すGLP-1の特徴を活かすことになる訳です。

インクレチン関連薬のメリットは単体で使用する場合は、低血糖になりにくいことです。糖尿病の薬は低血糖を起こしてしまうこともあります。低血糖になってしまうと酷い場合は卒倒してしまう場合もあります。

しかしGLP-1受容体作用薬は吐き気は便利・下痢等の副作用が出る場合があることが確認されています。またインクレチン関連薬は他の薬と併用することで低血糖になる場合もあります。また長く使うことで効きにくくなることもあります。

参考

ここが知りたいインクレチン関連薬

ここが知りたいインクレチン関連薬

  • 著者寺内康夫
  • 価格¥ 3,672(2017/04/01 17:43時点)
  • 出版日2013/05/01
  • 商品ランキング576,391位
  • 単行本195ページ
  • ISBN-104498017927
  • ISBN-139784498017924
  • 出版社中外医学社

スルフォニル尿素薬

スルフォニル尿素薬はSU薬とも言われ糖尿病の薬としては非常に長く使われている薬です。今でも多く処方されています。膵臓のランゲルハンス島β細胞にインスリンを分泌するチカラが残っていない場合は処方されませんし、効果もほぼありません。膵臓のランゲルハンス島β細胞を刺激してインスリンの分泌を促す薬です。

服用から最大で24時間保つので効果は高いのですが、反面低血糖になる可能性もあります。DPP-4阻害薬はあくまでもブドウ糖があるときだけに働くのに対してスルフォニル尿素薬はブドウ糖が無くてもインスリンの分泌を促すため空腹時血糖値が高い人で無ければ処方されることはあまり無いと言えます。

また副作用として食欲が出てしまう、体重が増えてしまうというというものがあります。また膵臓が疲弊することもあります。しかし古くから使われている薬だけにいろいろな研究もされていて安心して使える薬にはなっています。

速攻型インスリン分泌促進薬

グリニド薬とも言われます。この薬も膵臓のランゲルハンス島β細胞を刺激してインスリンを分泌させる効果を持っています。ただし先に挙げた薬2つに比べて効果の継続期間が2~3時間と短くなっています。そのため食後血糖値の急激な上昇を抑える場合によく使われます。

食後血糖値の急激な上昇を抑えるために食前に飲むものなのですが、飲むタイミングを間違えると低血糖になる危険性もあります。

ここまでのまとめ

  • インクレチン関連薬及びスルフォニル尿素薬は空腹時血糖値が高い人が使う傾向になる
  • 速攻型インスリン分泌促進薬は食後血糖値が高い人が使う傾向になる
  • インクレチン関連薬及びスルフォニル尿素薬は効果が持続しやすい
  • 速攻型インスリン分泌促進薬は効果のある時間が短い

それぞれ糖尿病の特徴や進行状況、その人の特徴や体調によって使い分けるものでどれが絶対に正しいというものではありませんのでご注意ください。

高血糖を抑える・糖の吸収を抑える薬

糖尿病は高血糖(血糖値が高い)な状態です。だから高血糖を抑える必要があります。高血糖を防ぐには糖質を抑えれば良い訳ですが、体内で糖を吸収しなければ高血糖にはなりません。そこで考えられたのが糖を身体に吸収しないようにしてしまうことです。糖尿病の薬の中には身体への糖の吸収を抑える薬もあります。

また高血糖を抑える薬もあります。

速攻型インスリン分泌促進薬

これは先にも紹介していますが、食後の血糖値の上昇を抑えると言う意味合いでこちらの高血糖を抑える薬にも分類されます。効果が短い分高血糖を抑えるには便利な薬になっています。

α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)

α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)は糖の消化・吸収を促すα-グルコシダーゼという酵素の働きを抑えて腸管からブドウ糖が吸収されるのを抑えたり遅らせたりする薬です。糖を摂取しても吸収されずに排出されれば高血糖にはなりにくいということですね。

なので服用の仕方としては食事の前に飲むことになります。

ただ副作用もあり糖の吸収を抑えるときにガスを発生させるためお腹が張る、おならが出やすくなるということがあります。また下痢になる場合もあります。しかし徐々に改善されていきます。

この薬の良いところは境界型糖尿病にも有効なことです。ただし境界型糖尿病の方が誤った飲み方をしてしまうと低血糖を起こすこともあるので注意が必要です。

境界型糖尿病と診断され、不安な方は医師に相談して服用してみるのも良いかもしれませんが、境界型糖尿病の場合は出来れば普段からの食生活を改善した方が良いでしょう。

ビグアナイド薬(BG薬)

この薬は肝臓でブドウ糖が作られるのを抑えたり、腸管からのブドウ糖の吸収を抑えて血糖値が急激に上がらないようにする働きがあります。またインスリンの効きをよくしてブドウ糖が体内で使われるのを促進して血糖値を下げる効果もあります。

また食欲を抑える効果もあるため肥満な人、食べ過ぎてしまう人にも効果があります。肥満で2型糖尿病が多いアメリカではよく使われる薬です。

ただ副作用もあり吐き気や下痢、倦怠感や筋肉痛をおこす場合もあります。

糖を排泄して血糖を下げる薬

現在のところ、SGLT2阻害薬として糖を排泄して血糖を下げる薬があります。

SGLT2阻害薬

2015年に登場した薬で物凄く新しい薬です。

腎臓で尿が作られる時に分泌されるタンパク質がSGLT2というものです。尿が作られる過程の尿の原液に含まれるブドウ糖を再び血液に吸収させようとする働きがSGLT2にはあります。

糖尿病になると尿に糖が多くなりますが糖尿病になるとSGLT2の活動が間に合わないために尿に糖が多くなりますが、これが糖尿と呼ばれる所以にもなっています。このSLGT2の活動を阻害して再び糖を吸収させることなく尿と一緒に糖を排出させてしまうのがSGLT阻害薬です。

ただし副作用もあります。頻尿・多尿になるのが一番ですが、その結果脱水症状を起こす可能性も懸念されています。水分の充分に取ることが大切になります。また皮疹が出るということも報告されていますし、感染症(尿路感染症等)も報告されています。また低血糖を引き起こす可能性もあります。

主に若く太っている方でついつい食べ過ぎてしまう人で血糖値が高い人に向いていると言えます。

インスリンの効果を高める薬

インスリンの効果を高めることが出来れば当然、糖尿病は改善されます。

ビグアナイド薬(BG薬)

糖の吸収を抑える薬でも紹介しましたが、その中で書いている通りインスリンの効きをよくしてブドウ糖が体内で使われるのを促進して血糖値を下げる効果もあります。しかし副作用もあるので注意が必要な薬にもなっています。

チアゾリジン薬(インスリン抵抗正改善薬)

この薬はインスリンの効きをよくするための薬となっています。

そしてチアゾリジン薬は血液中のホルモンであるアディポネクチンを増やして肝臓や筋肉での脂肪燃焼を促してくれ、更に肝臓でブドウ糖が作られるのを抑制したり血液中のブドウ糖が筋肉や脂肪で利用されやすくするのを助ける作用まであります。凄く効果がありそうですよね。

反面副作用もいろいろとあります。1つが体重が増えることです。そして水分を体内に貯めやすくしてしまうため、むくみやすくなります。結果心不全の危険性がある人には心臓に負担がかかるため使えないこともあります。

また女性だけですが骨粗しょう症になる可能性も指摘されており、1年に最低1回は骨密度を計測することを勧められます。更に肝障害が発生する可能性も指摘されています。

使う薬は人によって違う!大切なのは医師との話し合い

糖尿病で使われる薬を紹介しましたが、どれが絶対に正しいというものは無いということは書いてある内容からも想像出来ますよね。だから大切なのは医師との話し合いです。副作用の症状が出たらきちんと医師に相談すること、薬があるからと油断せずに定期的な検診を受けることが大切です。

ただ中にはきちんと考えてくれない医師もいます。私の場合、糖尿病だと診断した医師が言ったセリフは「糖尿病ですね。食事に気をつけて運動をするようにしてください、半年くらいしたらまた検査に来てください」、たったこれだけでした。本当にこれだけなんですよ。びっくりしますよね。

初めて糖尿病だと診断されて一瞬で診察を終わらせようとするその姿勢には驚きました。いくら混雑している病院だからといってこれだけで終わらせてしまう医師がいることに。

当然、それだけで納得出来なかったのでいろいろ質問したのですが、嫌々な態度でしょうがなく答える程度で、なんか凄く小馬鹿にされた態度を取られてもう少し怒鳴りそうになりました。

こういう医師がいることも事実なので医師に満足出来ない場合はきちんとセカンドオピニオンを受けるようにしてください。

糖代謝異常と糖尿病の深い関係とは

糖尿病チャンネル

http://tonyo-ch.com/toutaisha-ijou より

お酒や甘いものが大好きで運動もしない人が健康なのに、健康的な生活をしているはずの自分が糖尿病になってしまった・・・。

そんなことも現実にはあり得ます。糖尿病は食べ過ぎや飲み過ぎといった生活習慣から引き起こる病気ですが、生活習慣はあくまで要因。じつは糖尿病の原因は、「糖代謝異常」という状態なのです。

今回は、糖尿病の原因である糖代謝にフォーカスして詳しくみていきましょう。

そもそも「糖代謝」ってなんだろう?

健康な状態では、食事などで摂取した糖分はエネルギー源となるブドウ糖に変換され、血液によって全身に送られます。

そのときに余ったエネルギーは、肝臓や筋肉などに蓄えられます。食事をしていない時間帯は、その備蓄されたエネルギーが少しずつ血液中に放出されることで、一定の血糖値を保つようになっています。

この働きを司るのが、インスリンというホルモン。そしてこの一連の流れを「糖代謝」と呼ぶのです。

ところが、インスリンの分泌が正常に行われなかったり、インスリンの効きが悪かったりすると一連の「糖代謝」のバランスが崩れてしまいます。そうなった状態を「糖代謝異常」と呼ぶのです。

「糖代謝異常」が起こる原因って?

糖代謝において重要な働きをするインスリン。しかし、十分な量が分泌されていなかったり、量はあっても細胞にきちんと働きかけられなかったりすると、糖代謝異常が起こってしまいます。

インスリンの分泌量が少なくなる「インスリン分泌不全」は、インスリンを分泌している膵臓がうまく働かなくなっている状態です。

十分な量のインスリンが分泌されているにもかかわらず、細胞に働きかけられなくなっている状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。

細胞の表面には「インスリン受容体」と呼ばれる鍵穴のようなものがあり、そこに鍵となるインスリンがはまることで初めて、細胞がブドウ糖を取り込むようになります。

糖代謝におけるインスリンとインスリン受容体の関係

インスリン受容体の感度が悪いと、いくら十分な量のインスリンが分泌されていても、細胞はブドウ糖を取り込むことができません。

この「インスリン抵抗性」の状態が続くと、糖代謝異常になり、血糖値が上がってしまうのです。

「インスリン抵抗性」を招く原因とは?

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アシドーシス・アルカローシスの症状と原因、カリウムとの関係性

アシドーシス・アルカローシス

人間の血液は中性ですが、何かしらの原因によって酸性またはアルカリ性に傾くことがあり、この値はpH(ペーハー)によって示されています。

血液が酸性に傾いた状態を「アシドーシス」、アルカリ性に傾いた状態を「アルカローシス」と言い、さまざまな原因によって引き起こされます。

pHの値は血液検査のデータなどで見る機会が非常に多いため、看護師として従事している方や、看護師を目指している方は、「アシドーシス」と「アルカローシス」について熟知しておいてください。

 

1、アシドーシス・アルカローシスとは

通常、人間の体液のpH(水素イオン濃度)は、常に7.4±0.05(7.35~7.45)に保たれており、これを酸塩基平衡と呼びます。7.4±0.05(7.35~7.45)の範囲にあれば、正常であると判断されますが、何かしらの原因によってpHのバランスが崩れ、血液が酸性側に、またはアルカリ性側に傾くことがあります。

pHが7.35未満になった状態(酸性)を「アシドーシス」、反対に7.45以上になった状態(アルカリ性)を「アルカローシス」と言い、この酸塩基平衡における異常には、大きく分けて「呼吸性」と「代謝性」の2つのパターンに分類されます。

 

分類 主な変化 pH
呼吸性 アシドーシス 二酸化炭素分圧(PaCO2)↑ ↓(酸性)
アルカローシス 二酸化炭素分圧(PaCO2)↓ ↑(アルカリ性)
代謝性 アシドーシス 重炭酸イオン(HCO3-)の減少水素イオン(H+)の増加 ↓(酸性)
アルカローシス 重炭酸イオン(HCO3-)の増加水素イオン(H+)の減少 ↑(アルカリ性)

 

「呼吸性アシドーシス」は、主に呼吸数の減少に伴う酸素量の減少(二酸化炭素量の増加)によってpHが酸性側に傾き、反対に「呼吸性アルカローシス」は、主に呼吸数の増加に伴う酸素量の増加(二酸化炭素量の減少)によってpHがアルカリ性に傾きます。

「代謝性アシドーシス」は、主に体内の重炭酸イオン(HCO3-)が減少または水素イオン(H+)の増加によってpHが酸性側に傾き、反対に「代謝性アルカローシス」は、体内の重炭酸イオン(HCO3-)が増加または水素イオン(H+)の減少によってpHがアルカリ性側に傾きます。

このように、それぞれで原因は大きく異なりますので、機序とともにしっかりと理解しておく必要があります。

 

2、アシドーシス・アルカローシスの原因

上記のように、「呼吸性」は主に“呼吸数(換気量)”に起因しており、また「代謝性」は主に“重酸素イオン”や”水素イオン“に起因しています。

 

分類 原因となる病態
呼吸性 アシドーシス COPD(慢性肺気腫など)、呼吸筋の障害、呼吸不全
アルカローシス 過換気症候群、一時的な肺機能の低下
代謝性 アシドーシス 腎不全、下痢などによる腸液の喪失、ケトアシドーシス
アルカローシス 反復性嘔吐(肥厚性幽門狭窄症)、原発性アルドステロン症

 

呼吸性アシドーシスでは、呼吸数(換気量)の減少が起因し、それに伴う呼吸器系のさまざまな疾患が原因となるため、どのような疾患が起因しているのかを正確に判断する必要があります。

呼吸性アルカローシスでは、基本的に精神的不安などによる過換気症候群が原因ですが、肺機能の低下(主に一時的)などによって起こることもありますので、同様に原因の正確な判断が不可欠です。

また、代謝性アシドーシス・アルカローシスにおいても、起因する疾患はさまざまであり、治療法は原疾患の改善が第一であることから、pHの値だけでなく、動脈二酸化炭素分圧(PaCO2)や重炭酸イオン(HCO3-)など、さまざまなデータを多角的に評価するとともに、付随する症状においても正確に把握し、原疾患を早急に特定することが必要となります。

 

2-1、呼吸性アシドーシスの機序

呼吸数(換気量)が減少すると、血中の酸素量が減少し、二酸化炭素量(CO2)が増加します。二酸化炭素が水(H2O)に溶けると炭酸(H2CO3)に変化し、二酸化炭素量が増加すると炭酸の量も増加します。炭酸は水素イオン(H+)を放出し、水素イオンは酸性を示すため、

 

CO2(増) → H2CO3(増) → H+(増) → 酸性

 

というように、二酸化炭素量の増加に伴う炭酸の増加、炭酸の増加に伴う水素イオンの増加によって、pHが酸性に傾きます。代謝性アシドーシスも水素イオンの増加によるものですが、発生機序によって呼吸性なのか代謝性なのか診断されます。

 

2-2、呼吸性アルカローシスの機序

呼吸数(換気量)が増加すると、血中の酸素量が増加し、二酸化炭素量(CO2)が減少します。二酸化炭素量が減少すると炭酸(H2CO3)の量が通常よりも少なくなり、それに伴って水素イオン(H+)の量も減少します。

 

CO2(減) → H2CO3(減) → H+(減) → アルカリ性

 

同様に、代謝性アルカローシスも水素イオンの減少によって起こるものですが、呼吸数の増加に伴う二酸化炭素量の減少によるものなのか、腎臓などの消化器官の異常に伴うものなのか、その発生機序によって呼吸性・代謝性が診断されます。

 

2-3、代謝性アシドーシスの機序

代謝性アシドーシスの主な原因は、「重炭酸イオン(HCO3-)の減少」、または「水素イオン(H+)の増加」によるものです。

重炭素イオンはもともと、アルカリ性物質であり、二酸化炭素と水素イオンに反応して変化し、pHを酸性に傾きすぎないように調整しています。しかし、腎不全などにより腎臓で再吸収されなくなった場合や、下痢などにより消化管から体外に過剰排泄された場合には、重炭素イオンが欠乏し、酸性への移行を制御できずに酸性へと傾きます。

また、エネルギーを作り出すためには、細胞に酸素を供給する必要がありますが、酸素が十分に供給されなくなると、酸素は水素イオンと結合するために、余った水素イオンが大量に放出されるようになります。

水素イオンはもともと、酸性物質であることから、大量に放出されることで、pHが酸性へと傾くようになるのです。腎臓は水素イオンを排出する機能を持っていますが、腎不全の状態では水素イオンの排出が正常に行われず、蓄積してくことでpHが酸性へと傾きます。

 

2-4、代謝性アルカローシスの機序

代謝性アルカローシスの原因は主に、「重炭酸イオン(HCO3-)の増加」、または「水素イオン(H+)の減少」によるものです。

重炭酸イオンが増加する原因には、体内への過剰流入または体外への過剰排出があり、重炭酸イオンが含まれる輸血や補液が過剰に投与されてしまった場合、利尿薬などの重炭酸イオンの再吸収を促す薬物を摂取した場合には、アルカリ性物質である重炭酸イオンの量が過剰となり、pHがアルカリ性へと傾くようになります。

また、胃液には水素イオンが多量に含まれていますが、嘔吐などによって胃液が体外に排出されてしまった場合には、酸性物質である水素イオン量が減少することで、pHがアルカリ性へと傾きます。

 

2-5、カリウムとの関係性

アシドーシス・アルカローシスともに、カリウムと大きく関係しており、アシドーシスになると高カリウム血症を発症、アルカローシスになると低カリウム血症を発症することがあります。

 

分類 病因
高カリウム血症(アシドーシスに起因) 5.5mEq/L~ 体内の総カリウム貯蔵量の過剰、カリウムの細胞外への異常な移動、腎排泄障害、コントロールされていない糖尿病など
低カリウム血症(アルカローシスに起因) ~3.5mEq/L 体内の総カリウム貯蔵量の不足、カリウムの細胞内への異常な移動、腎臓・消化管からの過剰喪失など

 

アシドーシスは水素イオンの増加が原因となって起こり、水素イオンが細胞内に入ることで、マグネシウムとともにカリウムが細胞外へ排出されます。これにより、体内のカリウム濃度が高くなり、高カリウム血症(5.5mEq/L以上)になります。

反対に、アルカローシスの場合には、水素イオンが減少しているために、細胞内のカリウムが不足し、それを補おうと体内にあるカリウムが細胞内に取り込まれることで、体内のカリウム濃度が低くなり、低カリウム血症(3.5mEq/L以下)になります。

また、アシドーシスの原因となる“腎不全”や、アルカローシスの原因となる“原発性アルドステロン症”などに起因してカリウム濃度が変化し、高カリウム血症または低カリウム血症を引き起こします。

 

3、アシドーシス・アルカローシスの症状

pHの低下・上昇の程度がそれほどない場合には、症状が発現しないこともありますが、程度が大きい場合には、さまざまな身体的症状が発現します。

これはアシドーシス・アルカローシスともに言えることであり、高カリウム血症・低カリウム血症などが相まって重症化すると、突然死することもあるため、発症時には綿密な観察と迅速な対処が不可欠となります。

 

分類 主な症状
呼吸性 アシドーシス 【急性の場合】吐き気、頭痛、疲労感、錯乱、不安、抑うつなど

【緩徐に発症する場合】

睡眠障害、日中の過度な眠気、記憶喪失(まれ)など

アルカローシス 【急性の場合】浮遊感、錯乱、末梢および口周辺の異常感覚、痙攣、失神など

【緩徐に発症する場合】

通常は無症状

代謝性 アシドーシス 【軽度】通常は無症状

【重度】

悪心、嘔吐、倦怠感など

アルカローシス 【軽度】通常は無症状

【重度】

頭痛、痙攣、筋肉のひきつり、嗜眠など

 

アシドーシスならびにアルカローシス自体によって引き起こされる症状は少なく、また程度は軽いものばかりです。ゆえに、一見して鑑別するのが難しいのが実情です。

 

4、アシドーシス・アルカローシスの治療

治療はそれぞれの基礎にある原因に対して行う必要があります。呼吸性の場合は、呼吸数(換気量)が関係しているため、酸素量の減少に起因するアシドーシスでは、十分な換気を提供することが第一となります。酸素量の増加に起因するアルカローシスでは、吸気中の二酸化炭素を再呼吸によって増加させる方法が一般的です。ただし、生命を脅かすことはありませんので、多くはpHを低下させるための介入は不要となります。

代謝性の場合は、主に原因となる疾患の治療を優先させることが先決であり、一般的にpHを変動させるための処置は行いませんが、場合によっては、起因する重炭酸イオンや水素イオンの補液などによって調整したり、血液濾過や血液透析が行われることもあります。

 

分類 一般的な治療法
呼吸性 アシドーシス 呼吸性アシドーシスは酸素量の減少、二酸化炭素量の増加によって起こるため、酸素の投与が第一となる。換気障害が高度の場合には、気道確保や換気の救急処置が必要。
アルカローシス ペーパーパックなどによる再呼吸、精神不安が起因している場合にはセルシンやフェノバールを筋注。
代謝性 アシドーシス 原疾患の治療を第一とする。補助として、補液の静注、重度の場合には輸液による重炭酸塩の投与。
アルカローシス 原疾患の治療を第一となる。補助として、水分と電解質(ナトリウムとカリウム)の投与、重度の場合には薄めた酸を静注。

 

代謝性の場合には、原因となる疾患の迅速な対処が不可欠となりますが、カリウム濃度の高低など、さまざまな要素が絡み合ってくるため、一概に原疾患の治療法に準じるのではなく、より安全な治療法を選択する必要があります。